トルコ・クーデタ関連

 クーデタと聞いて、ビビッたが、思った以上に簡単に鎮圧されたな。3000人規模だと、エルドアンの身柄を掌握できなければ、こういうことになるだろうけど。今のところ、クーデタを実行した集団の政治的背景が良くわからないな。
 一時的には、エルドアンが「非常事態」を利用して独裁的な権限を強める流れになるだろうけど、長期的には政治的不安定が悪化する可能性が高いな。無理やり押さえつけたら、それに対する反発も強くなる。その上、安全保障に関しても、けっこう苦しいことになっているし。
 まあ、かなり長い期間、トルコに投資するのはリスクが高い行為になるだろう。
 しかし、クーデタのときの民衆に呼びかけて、軍隊に対抗させるって、危ない手段を平気で使ってくる政治家だな、エルドアン


 しかしまあ、全世界的に「民主主義の黄昏」って感じがするな。あるいは、啓蒙主義的な人権・人道思想とも言い換えられるだろうけど。その中核たるアメリカやヨーロッパでも、「民主主義」が蝕まれつつあるし。


トルコ、クーデターの動きはなぜ生まれたのか? 背景と国際社会への影響 | 宮田律
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 この件については、「民主主義国家」は本当にパラドックスだよな。「民主主義」を食いつぶしつつあるエルドアンを支持せざるを得ない。クーデタが成功しても、その支配は安定しないのがわかっているし。
 まあ、個人的には、エルドアンを消すことすらもできんとは、下手糞めという気分も濃厚にある。