生物関係記事メモ

カッコウとオナガの闘い−托卵に見る進化 中村 浩志 氏

 カッコウが新しい宿主に托卵をはじめた姿が捉えられた。
 以前から寄生されている鳥は、追い払ったり、カッコウの卵を放り出すなどの対応ができるが、オナガはそういうことができず、大打撃を受けた。しかし、10年ほどたつと、オナガの方でも対抗手段を講ずるようになる。
 集団による学習とカッコウを攻撃する個体ほど子孫を残すことができるという、二重の仕組みで、対抗策が定着する。


 歴史的に見ても、日本のカッコウは、寄生する相手を徐々に変えてきていると。
 江戸時代に托卵されていたホオジロは、非常に高度な識別能力を身につけて、現在でもすぐに放り出してしまう。それに対して、カッコウは新しい相手に寄生することで、生き延びていると。

シロアリが農業を人類よりはるか昔から行っていたことが判明 - GIGAZINE

 2500万年前のシロアリの巣の化石が発見。少なくとも、その時点からキノコの「栽培」が行われていたことが判明したと。消化できないものを、キノコの養分にして、それを食べるか。まさに、農業だな。逆に言えば、人間の「農耕」も、こういう共生関係と似たような来歴があるのかもな。
 利用できる資源の拡大は、そりゃ大きいわな。

グンカンドリはどうやって一切の休みなしで海を渡りきるのか? - GIGAZINE

 2ヶ月も飛びっぱなしって、すげーな。
 積雲の上昇気流を使って滑空を続けている。それでエネルギーを節約していると。一方で、グンカンドリの羽毛では、高度3000メートルあたりの気温に適応できないはずなのだがという疑問が出ていると。
 つーか、鳥って、本当に飛ぶことに適応しているのだな。

恐竜の絶滅と同時期にほ乳類も93%が死滅していた、という説 | スラド サイエンス

 メモ。冬眠かなんかで、長期間の食糧欠乏に耐え抜けたのだけが生き残ったとか、そういうことなのだろうか。隕石の冬はごく短くて、高温化が続いたらしいが。
 やはり、リソースが少ないほうが生き延びやすかったのかね。
http://ci.nii.ac.jp/vol_issue/nels/AN00193852/ISS0000503176_ja.html 生態学会誌の白亜紀末絶滅の特集。
 紹介されている論文は、要約を聞くだけだと、うーんといった感が。

火山と隕石の「ワンツーパンチ」で大量絶滅、米研究 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

 確かに、隕石の破壊的影響を論じた論文だと、なんでそれで生物が生き残ったか理解できないんだよな。そして、ほぼ同時期に起きていた巨大火山噴火をどう評価するか。
 折衷論といえば折衷論だが、軟体動物の絶滅の流れを持ち出してきたのが新しい。

北極に点在する緑のオアシスの正体は? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 ツンドラ地帯では、巣を掘るのに大きなエネルギーが必要。結果として、同じ巣穴が長期間利用されることになる。そして、その巣穴では、親子が冬を過ごす結果、糞尿や食べ残しの形で大量の栄養が集積される。
 その栄養素が、夏場には植物を繁茂させ、それに惹かれて動物が集まり、それがホッキョクギツネの生存可能性を上げると。

コガシラネズミイルカが60頭に激減、絶滅のおそれ | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 60頭って、もうだめじゃね…
 カリフォルニア湾の奥に生息する、世界最小140センチ前後のイルカが、本格的に危機的状況にあると。トトアバという魚の浮き袋が中華料理で珍重されて、その刺し網で混獲されてしまうと。そりゃ、溺れるわな。で、そのトトアバという魚も、絶滅危惧種という。
 日本人のウナギやマグロもアレだけど、中華料理や漢方薬による乱獲は世界中で問題起こしているな。
 刺し網を引っかけて、破壊するような障害物を設置するしかないんじゃね…
 シーシェパードも、ガチの闇社会と戦う勇気はないようだな。暴力的にならない相手を挑発するのがせいぜいだろう、あいつらw

絶滅ナマケモノの化石、水中洞窟で見つかる | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 へえ。キューバには4500年前まで、オオナマケモノの仲間が生き残っていたのか。しかし、人間が到達して、絶滅。当然狩猟圧が主要因なんだろうけど、骨格の分析によって、環境要因がどの程度あったかも検討できると。
 水中洞窟で化石を発見するのは珍しいのか。代わりに、残れば、ものすごく保存状態が良いと。ただし、C14分析に必要なコラーゲンを分解してしまうと。

700年前のサルの道具を発見、100世代継承 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 700年前って、どうやって時代を特定したのだろうか。カシューの実のC14を、年代測定したのかな。
 人間の痕跡がないってのも含めて、興味深いな。相当長い年月、ヒゲオマキザルが石を使って木の実を割るってのを、受け継いできたと。地域単位で、石器文化に差があるってのもおもしろい。

量産される絶滅危惧種アジアアロワナの危険な誘惑 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 幸運と富を運ぶものとして、求められるアロワナ。野生の個体は、乱獲でほとんど絶滅している一方、養殖場では大量生産されている矛盾。
 国際取引が禁止されたことで、価値が上がってしまったってのは、本当にアレだなあ…

洞窟の魚が目を失ったのは、省エネのためだった ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 神経細胞はエネルギーのコストがかかると。
 栄養が少なく、光が少ない、捕食者もいない、洞窟の中で、エネルギーを節約するために、目を手放したわけか。15パーセント節約できるなら、考えるよなあ。
 有力な仮説の一つといったところらしい。

「誰かを助ける」のに理由はいらない(哺乳類なら):研究結果|WIRED.jp

 危険に陥っている仲間を見つけると、非常にストレスを感じる。そして、危機から脱出させると、気分が良い。これは、哺乳類に共通する思考の特性と。かなり根っこに近い部分で、こういう思考特性を獲得していたと。
 強力な鎮静剤・抗不安剤を投与されると、そういうストレスの部分が消えて、助けなくなるのか。
 利用しやすそうな特性だな。

専門家もびっくり。イルカがサメを捕食する姿をドローンがとらえる : ギズモード・ジャパン

 別に驚くほどの話でもないような。相手は弱い子供なわけだし。
 「専門家」にしてはイルカに夢見すぎじゃね。

クマムシの味を知る??人類の偉大な飛躍 - むしブロ

 た、食べるのか…
 つーか、小さいな。あと、食材としては無茶苦茶高い。美味しければ、大量生産されて値段が下がると思うが、そういうことはなさそうだなw

理学の研究は人の役に立っている:京大総長のゴリラ研究と局アナのアサリ研究から - おまきざるの憂鬱

 まあ、「役に立つ研究」が欲しかったら、「役に立たない研究」の層を分厚く積みあげるしかないんだよな。そこから、アイデアが増殖して、カネを生み出す。目先でせこいことをやると、アイデアとカネが逃げていく。だいたい、何が「役に立つか」なんて、予見のしようがない。