晴瀬ひろき『魔法少女のカレイなる余生 1』

 念願かなって、魔法少女の養成学校に編入した主人公の黎明しじま。しかし、宛がわれた寮は、引退した元魔法少女が住む魔窟で…


 元魔法少女勢がはっちゃけていて、良い。齢千何百歳。神話の時代から活躍する大魔法使いでありながら、今は競馬と酒に溺れる神代ミミ。外見10歳程度、一日ゲームに溺れていて、外に出ると気絶する重度の引きこもり桜花リラ。外見は一番年長、盗撮が趣味の銀河ささり。三人が三人とも、駄目すぎて。個人的には、濃厚な同世代感を感じるささりさんが、お気に入り。作者が脚フェチじゃないみたいで、あまり強調されないが、長身黒髪ロングで、ノースリーブや短パンが多いのが良いですね。


 一方で、主人公たるしじまちゃんも、まとめて読むと、なかなか酷いな。無自覚な毒舌が冴える。一方で、寮を人間生活のレベルに留めているのは、彼女の手腕。いつの間にか、しじママと異名が。


 長く続けられるのかなと思ったが、しじまの同級生も登場、話の作りも安定して、割と長く続けられそうな体制に。しじまに手をつないでもらわないと外出できないリラちゃんが、かわいいと思います。