『魂でもいいから、そばにいて 3.11後の霊体験を聞く』忘却へのジレンマが、それぞれの物語を生み出す - HONZ

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 阪神大震災では、自分の家に居て、だいたい一階で寝ていたお年よりがなくなっている。対して、東日本大震災では、家族が散り散りの状態で、若い人がかなりなくなっている。両者の被害のあり方の違いが大きいと思う。
 自分が居ない場で大事な人が失われた、無念さ。それに比べると、ある程度近い場で、あっという間で想像の働く場がない阪神大震災では、鎮魂のあり方が違うのだろうな。お年寄りが亡くなるとき、介護をしていた家族は比較的さばさばしていて、遠方の家族が延命治療を要求して揉めるというのと近いのかも。


 金菱清『震災メメントモリ:第二の津波に抗して』asin:4788513897でも、「死者とのつきあい」を大規模災害時の復興に盛り込むべきという指摘があったな。