逢空万太『ヒーローお兄ちゃんとラスボス妹:抜剣!セイケンザー』

 うーん、中盤、かなりダレる展開だな。もう少し、途中で、何かイベントが起こってもよかったのではなかろうか。「騎士」たちとセイケンザーの戦闘力に差がありすぎてなあ。
 全体としては、「恋する妹はせつなくてお兄ちゃんを想うとすぐHしちゃうの」ってことだよなあ(かなり違う)。
 なにやら台座に刺さった聖剣が出てきて、それを引っこ抜いたら、変な連中のご主人様に。双子の妹、湊は、彼らを使って「世界征服」を宣言する。で、兄貴はなし崩しに秘密結社と戦うヒーローにされてしまって、何やかやと。結局、兄妹の絆を確かめるといった終わりかた。
 双子で結婚するには、世界を征服して、常識を書き換えるしかないか。この上なくシンプルな、目的だな。このくらいシンプルでないと、むしろ、今どき世界征服に説得力ないよなあ。揉め事ばっかり起こしている何十億人もの人間なんて、むしろ欲しくないというか。