「第?期〈特集〉震災と復興のメモリー@熊本」

 細川コレクション展示室の展示。近世の熊本藩の災害史料を中心とした、熊本の災害史と災害メディア。寛永2年(1625)と10年(1633)の地震、1792年の雲仙噴火に伴う「島原大変、肥後迷惑」、明治22年(1889)の熊本地震がメイン。さらに、ラストに鯰絵など。
 しかしまあ、寛永地震なんか、今回の地震が起きるまで、ほとんど知られずに眠っていたというのがアレだな。で、地震が起きると、パタパタと史料が出てくる。本当に、熊本県人は地震に無防備だったのだな。日奈久・布田川断層帯が危険というのは、常識じゃなかったのだなあと。
 しかし、1625年の地震なんか、かなりエグい被害を出しているな。煙硝倉が吹っ飛んで、600メートルほど更地になったとか。それ以外にも、後半に石垣や櫓が破損している。本丸御殿から花畑御殿に移ったのは、地震が怖いからだったのだな。いろいろと、知らなかった情報が。1619年の麦島城倒壊とか、1792年の津波被害は有名だけど。
 近世の熊本災害史に関しては、後は各村の損害なんかを調べる必要があるのかね。年貢減免の要請から、被害範囲を見ることができるかもしれない。ただ、寛永地震は加藤氏から細川氏への、入れ替わりの時期だから、取り紛れているかもな。こっちは、図録買って来た。