「永青文庫展3:永青文庫に舞う鳥たち:鷹狩から絵画・工芸・装束まで」

 こちらは、肥後銀行本店の肥後の里山ギャラリーで開催中の展示。気がついたときに行かないと、忘れて、会期が終わってそうで。
 永青文庫所蔵の美術工芸品から、鳥をモチーフにしたものを集めた部分と、細川重賢を中心とする肥後藩の鷹狩り関係の史料の紹介からなる展示会。
 花鳥画はいいねえ。狩野栄信の百鳥図、杉谷雪樵の四季花鳥図が良い。あとは、鶏太鼓型時計がかっこよかった。あれ、今でも動かせるのかね。細川家は、近代に入っても、芸術家の後援をやっていたのだな。
 鷹狩り関係の史料が興味深い。熊本平野の大藩が、鷹場として、規制されていたことを示す地図。連日鷹狩りに出かけていたことを示す細川重賢の日記。鷹狩りの秘伝書や博物図譜など。熊本藩主が鷹狩りに出かけたとき、接待なんかはどうしていたんだろうな。
 あと、「御鷹場切絵図 本庄・田迎・鯰・横手」も仔細に見ると興味深い。熊本市東部の河川の江戸時代の姿を知る手がかりになりそう。健軍川に関しては、明確に川と表現されていないが、流域とおぼしきところに森状のものが描かれている。また、藻器堀川については、上流部は現在の流路とだいぶ違う感じが。現在の流路には、森か林の表現がずっと続いている。あと、馬場楠井手の水が供給されていたようにも見える。水前寺あたりの直角に曲がる流路は、江戸時代にはそうなっていたのか。