翅田大介『桜色のレプリカ 2』

 いや、おもしろかった。
 帯のあらすじで、「ハートのど真ん中を射抜かれてしまう」って、確かにそうだけどw


 解決編というか、何というか。蔑んだような目でみられるのが趣味という、作者の趣味が入りまくったヒロインに、罵倒されまくりながら、だんだんと中が深まっていく二人。そこに、「本来の恋人役」だった七堂メグミが割り込む形に。クライマックスのメグミの大暴走は、なかなかすごかった。個人的には、ああいうタイプが好きで報われて欲しいのだけどね。


 強まる伝染体の攻勢の中で、防御が破られて、滅亡する東京シェルター。そして、「人間」として目覚めた二人は、新たな人間として、再出発か。


 異星プリオンに汚染され、有機生命体に未来はない。「学校」は、新たな「人間」を産みだすための装置だったわけか。そして、そこから生まれたアダムとイブなわけか。人間は、珪素生命体に「進化」して、生き残りを果たすわけね。
 汚染された有機体が紛れ込んで、東京シェルターは壊滅。無人になっていたというのは、まあ、割とそうなるだろうな感が。シェルターは次善の策で、珪素生命体へのダウンロードが本命。しかし、体が機械になってしまったら、人間性を保てる人間はほとんどいなかったと。


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