神坂一『スレイヤーズすぺしゃる5:戦え!ぼくらの大神官』

 「スレイヤーズすぺしゃる」回顧大作戦、三冊目。表題作の登場人物、マイルズさんが強烈過ぎて、いつまでも印象に残る。戦いの装束に、戦いの踊り。そして、言動がむちゃくちゃ怖い。敵対するルドルフも、似たようなもので、コワさ倍増。怪獣大決戦が。


 あとは、「良家の奥様」ことジョセフィーヌさんと、その息子、能力は無いのに自信満々のジェフリーのお話、「インバース教育委員会」と「それぞれの騎士道」が、これまた強烈。息子の行く先々に潜んでいて、反論したりすると、後からハンマーでぶん殴るとか、怖すぎる。そして、それを全く疑問に思わない息子もアレ。後日譚の「それぞれの騎士道」では、なんか、ジョセフィーヌさんがレベルアップしてるし。アレ、シャブラニグドゥが封印されている分体の一つだろうw


 誘拐された資産家の娘を救出する「れすきう大作戦」。その娘の生意気っぷりがなんとも。ナーガにないしょで豊胸剤を作ろうとする「ないしょの作戦」。単なる、腫れるだけってのが。事あるごとに、組み立てテーブルにもぐりこむ協力者、マーシャさん。そして、盗賊の親分なのに、誰にも信じてもらえない「だんじょん探訪記」のメリル。一癖も二癖もある登場人物が揃う。