荻原規子『RDG レッドデータガール:氷の靴 ガラスの靴』

 本編の進行を深行視点で描く掌編3本に、真響を主人公にした後日談。どっちも、めんどくさい子だな。いや、一番めんどくさい子は、泉水子か…


 前半の深行編は、泉水子と一緒に粟谷中に通った中三一学期、鳳城学園に転入した中三二学期、そして、高一の文化祭直前。泉水子に忘れられていたのを怒っていたり。中学校では、なびいて来ない泉水子におもしろくない思いをしたり。文化祭準備でも、泉水子が寄ってこなくなっておもしろくない思いをしたり。かなり最初から、泉水子を気にしていたんだな。
 あとは、中学三年の鳳城学園での、腹の探りあいとか。


 後半は、真響主人公のお話。三つ子(一人神霊)というイレギュラーな存在を、「チーム姫神」の中でどのような位置につけるか。跡継ぎ候補を誰にするか。そういった問題に翻弄される真響。真夏の健康問題に、霊的な方面の力を失った戸隠忍者軍団の跡継ぎ問題はひたすらめんどくさい。
 舞台は、本編終了直後の、三学期。


 本編ラストの、玉倉山でのキスを秘密にされた真響が暴走される序盤が楽しい。意外と寂しがりやなのな。まわりを巻き込んで、秘密を暴こうとする。まあ、最終的には、真夏が直接質問して、収束するわけだが、いろいろと協力してくれた人にどう説明したんだろうw


 後半は、戸隠忍者軍団の差し金によるスキー教室に便乗した、外国産悪霊の出現。インストラクターとして現れた真響の従兄が、許婚候補に名乗りを上げる。現実の力を得ることができると誘惑。しかし、それは、外国の悪霊が憑いてのことで。
 最終的に、憑いた悪霊を真澄が払い、暴走しかけた真澄は泉水子が鎮める。チームワークだな。
 そして、泉水子の結界の中で、真澄と真響たちの祖父の直接遭遇。これで、戸隠も、真澄を認めて、相応した動きをするようになっていくのかな。そして、「早川先輩」と真響のフラグが建っているような。