渡瀬草一郎『空ノ鐘が響く惑星で 8』

空ノ鐘の響く惑星で〈8〉 (電撃文庫)

空ノ鐘の響く惑星で〈8〉 (電撃文庫)

 タートムの本格的侵攻と、大規模な会戦。ここらあたりはぼんやり憶えていたが、ずいぶん後の方だったのだな。12巻の2/3が終わっている。ここで、ラバスダン王が、イリスたちに殺害されたことに始まる変動がやっと終わるわけか。


 バロッサ・アーネストに育てられた工作部隊が、国境のザルク砦周辺での破壊活動によってタートム部隊を足止めする。しかし、体勢を立て直したタートム先遣部隊は、シズヤたちの玄鳥の援護を受けて、防衛の拠点エフリード砦は、陥落してしまう。
 シズヤたちによる、工作部隊の殲滅。
 新国王ブラドーや軍閥の長クラウス・サンクレットに率いられた増援部隊も到着。本格的な戦いが始まるが、玄鳥の援護を受けて、陣形を乱されるアルセイフ側が不利に展開。しかし、裏切り者が玄鳥で攻撃していることを知った北方民族が、玄鳥の大軍で介入。一気に、戦局はひっくり返り、タートム側の指揮官カルバイ・ウォーレンバーグの戦死で決着する。
 しかし、でかいとはいえ、鳥の襲撃で、砦が落ちるものかなあ…


 フェリオは、中盤、出番がなかったな。
 序盤と終盤では、シアの処置の副作用で人事不省に陥ったウルクを必死で看病したり。あるいは、北方民族を動かす外交交渉やったり。
 リセリナは、父親エルシオン・エアルが遠い過去に死んでいたことを知らされ、ショックを受ける。