「忠利公ワインで乾杯?:江戸初期製造 永青文庫史料に記述」『熊日新聞』18/4/3

 熊本大永青文庫研究センターは2日、初代熊本藩主・細川忠利(1586~1641年)が小倉藩主だった江戸時代初期、純国産のワイン(ぶどう酒)やアヘンを製造していたことが分かったと発表した。センター管理の永青文庫の古文書で確認した。
 センターによると、国産ワインの醸造が本格的に始まるのは開国後の1870年代で、忠利の製造はその約240年前。「現在、鎖国前のワインの製造を確認できる唯一の記録。忠利は漢方薬などいろんな薬を作っており、ワインやアヘンを製造していても不思議ではない」としている。
 ワイン製造が確認できたのは1627~30年の4年間。小倉藩奉行所の執務記録などに、家臣の上田太郎右衛門に「ふたう酒」の仕込みを命じ、毎年江戸の細川家の屋敷に送っていることが記されていた。原料はヤマブドウの一種の「がらみ」と黒大豆。センターは「発酵促進作用がある黒大豆を使うことで、単なる果実酒ではなく醸造酒であったことが分かる」としている。
 29年に上田太郎右衛門が「あひん」(アヘン)を343匁(約1・27キログラム)製造し、忠利が江戸の屋敷で受け取ったことも別の古文書から分かった。
 熊本地震後、センター特別研究員の後藤典子さんらが、過去の被災の歴史を調べていて判明。後藤さんは「ぶどう酒の製造についは永青文庫の史料にると言われてきたが、アヘンは初めて見つけて驚いた。ワインもヘンも薬用ではないか」と推測している。   (飛松佐和子)



 へえ。忠利さんは健康マニア?
 ぶどう酒やアヘンを薬用として製造していたらしい、と。小倉時代の文書から。
 しかし、このとき作られたぶどう酒って、どんな味だったのだろうか。ヤマブドウに、黒大豆で発酵促進。現代的なイメージの「ワイン」とは、ずいぶん違っている感じがする。あまり、美味しそうじゃないのだが…
 アヘンの原料のケシは、国産か、海外から輸入したのか。アヘン戦争なんかが有名だけど。