今年印象に残った本2018(ラノベ・フィクション部門)

 今年は、割とラノベを読んでいるが、かなりの部分が、過去作の再読だったりする。あとは、いくつかシリーズ読みとか。
 夏以降、新刊は積んで、古い作品ばっかり読みふけっていた。どれを入れるかに、けっこう迷った。
 おかげで、割と簡単にラインナップ決定。

 シリーズ全体の評価。久しぶりに、シリーズ通しで再読。ついでに、スピンオフの本作にも、手を出す。
 本編は、泉水子の世界が、巻を追うごとに広がっていくのが楽しい。そして、「人間世界遺産」をめぐる攻防。続編に当たる本書は、深行や真響視点から。前半は、深行視点から見た本編。余裕ぶっこいてるように見えるが、なかなか苦労していた深行。泉水子も、深行も、めんどくさい子だった。
 後半は、真響視点。忍者団の後継者問題。神霊と縁遠くなった忍者軍団では、なかなか難しい。で、いろいろと海外から攻め込まれたり、もめたり。

彗星狩り(下) 星のパイロット2 (朝日ノベルズ)

彗星狩り(下) 星のパイロット2 (朝日ノベルズ)

 久しぶりに、引っ張り出してきて再読。星のパイロットシリーズ、やはり、これが白眉だよなあ。
 彗星を地球軌道上に持ってきて、水資源にしようとする計画。しかし、それを主導した企業は、彗星が砕けたことで破綻してしまう。誰も買い手がいない彗星を資産化するため、最初にたどり着いた者に所有権を移転することに。最終的に、都合4隻の民間宇宙船が、外宇宙に飛び出すことに。
 ジャンクパーツかき集めて宇宙船でっち上げだの、途中で彗星の尾の後流に入ったり、地球からの妨害などなど。飽きさせない。

  • 8位 北条新九郎『常敗将軍、また敗れる』

常敗将軍、また敗れる (HJ文庫)

常敗将軍、また敗れる (HJ文庫)

 ここからは、しばらく、新規に手を出した本。
 勝ちすぎて、後々問題を起こさないように、程よく負ける「常敗将軍」ドゥ・ダーカス。ヘイミナル王国とザルツボルグ王国の戦争に介入。王権ひっくり返しの陰謀を、手助け。その姿を、周囲の人々から描き出す。
 謎解き的な楽しさがある。

  • 7位 鳥羽徹『天才王子の赤字国家再生術:そうだ、売国しよう』

 弱小国家の王子ウェインは、父の執務不能で、国政をとりしきることに。先行きに限界を感じる彼は、穏便に強国アースワルド帝国に併合されようとする。しかし、なぜか、ことごとくやることが裏目に出て、アースワルドから一方的に援助をうけた形になったり、戦争に勝ってしまったり。どうしてこうなった感が楽しい。

  • 6位 赤城大空『出会ってひと突きで絶頂除霊!』

 続きは、読めていないわけだが…
 退魔学園の落ちこぼれ、古谷晴久は、快楽媚孔をつくと相手を絶頂させると同時に除霊する「絶頂除霊」という淫猥な特殊能力を隠し持っていた。その能力を解呪するためには、下級の退魔師には隠されている情報を入手する必要がある。かくして、似たような能力を持つ宗谷美咲や変態の烏丸葵とともに、出世を目指すが。
 アホっぽい展開が良い。敵のアレさとかw

  • 5位 笹木さくま『女神の勇者を倒すゲスな方法』シリーズ

女神の勇者を倒すゲスな方法5 「そして日常へ……」 (ファミ通文庫)

女神の勇者を倒すゲスな方法5 「そして日常へ……」 (ファミ通文庫)

 めでたく本編、完結。今年は、3-5巻が刊行。
 エレゾニア教の大元、エレゾニア女神をやっつけて、めでたしめでたし。今月末に出る本で、恋愛問題も決着つけるようだが。とりあえず、アリアンちゃんを幸せにしてください。
 枢機卿腐女子疑惑とか、エレゾニアの本音大公開で討伐とか、搦め手で動かす方向性は変わらない。

  • 4位 宮澤伊織『裏世界ピクニック2:果ての浜辺のリゾートナイト』

 ここらあたりから、シリーズの新刊メイン。
 裏世界に深入りして、だんだんと肉体も変容していく。ボスらしい冴月。そして、空魚さんがだんだんヤンデレっぽくなってきたりとか。SAN値直葬モードに。新刊の出足は、のほほんとした展開らしいが。
 コトリバコ、怖いです。

 シリーズ読み。そういえば、ここ何ヶ月か、バタバタしていて、結局、アニメは見られず。
 とりあえず、女神官ちゃん、かわいいです。
 ゴブリン討伐を専門とする冒険者ゴブリンスレイヤー。彼と、その周辺に集った仲間たちの冒険譚。なんというか、ゴブリンがひたすらエグいな。そもそも、初級者向け雑魚が、こんな強くちゃ、ゲームにならないんじゃw

 とりあえず、ナユタさんのヒロイン力、強すぎ。
 通い妻状態で、徐々に探偵さんの生活空間を侵食、最終的にガッツリ掴んだナユタさん。なんか色っぽい雰囲気が続くと思ったら、ナユタのほうは、ロックオン済みだったわけか。外堀も、いつの間にか埋まってるしw
 とりあえず、学校の怪談テーマのエピソードがいい。セーラー服。

 いや、もう、今年一番といったらこれだろう。思わず、本編全巻読み返して、すぺしゃるを図書館から借りまくってしまった。久しぶりだが、雰囲気も変わってなくて、違和感なく楽しめる。
 改良型ザナッファーとか、オールドファンにうれしい題材。
 とりあえず、リナの故郷に向う二人。途中のアテッサで、不思議な盗賊の話を聞き、成り行きで巻き込まれることに。デモンブラッドを失い弱体化した上に、相性の悪い敵相手に、リナは、仲間たちと戦う。アクションが、相変わらず、切れてるなあ。