- 作者: 丸山宗利
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/07/28
- メディア: 新書
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東南アジア、南米、アフリカでの、ハネカクシとツノゼミの採集がメインの目的。どういう研究目的で採集しているのかと思えば、DNA解析で世界各地のハネカクシ類の系統を明らかにするためなのか。で、ハネカクシ類のアリへの擬態は、独立に12回ほど起こった事象であることが判明。しかも、中生代あたりには起きていたと。なるほどねえ。
しかし、なんともワイルドだなあ。普通に、現地の川の水を飲料に使用するって、なかなか怖い。あと、アリの巣を掘ったり、グンタイアリを丸ごと採集して、アリにかまれまくっているのがすごいなあ。血まみれとか。私などは、日本のアリに攻撃されただけで、早々に嫌になるのだが。
アリの巣に寄生している連中、多いのだな。一度、アリの認識をごまかしてしまえば、外敵を追い払ってくれる、安全地帯と。カエルまですみ着いているのがすごい。
なんか、カメルーンの市場の描写が印象的だな。扱われている生鮮食品の種類が少ないというのは、営農意欲が低いのか、一度、伝統的な農業や採集活動が壊滅したのか。流通システムが崩壊したのか。