皆川典久『東京「スリバチ」地形散歩 2』

凹凸を楽しむ 東京「スリバチ」地形散歩2

凹凸を楽しむ 東京「スリバチ」地形散歩2

 ずいぶん、間があいてしまった。図書館から借りた本の読破が順調に遅れまくっている…


 二冊目となって、いろいろとこなれてきた感。
 テーマごとに分類されている。東京近辺では、河川争奪がけっこう多かったのだな。熊本では、あまり見かけないような。まあ、白川がフリーダムに暴れまくっているけど。あとは、谷中、根津、千駄木のような大きな谷や浅草近辺の微地形なども。
 東京から出て、横浜近辺を扱ったり、新潟や仙台を取り上げているのもおもしろい。「下末吉面」の名前の由来となった下末吉近辺の谷戸が発達しまくった状況。あるいは、新潟平野の砂丘列の間を「スリバチ」と理解するところも興味深い。日本海側では、砂丘列が発達しているところは多そうだし。仙台もおもしろい町だな。水上輸送にこれほど不便そうな土地もないように思えるが、物資輸送はどうしていたのだろうか。断層崖の麓で荷揚げしていたのかな。
 熊本で、こういう視点をどう、応用できるか。熊本城下町が基本、扇状地で平らなだけに。