白石光『世界の銘艦ヒストリア』

 「銘艦」をデジタル着彩写真とエッセイと模型とで、紹介する本。なんか、ヨーロッパ勢が多い印象。特にイギリス艦が多い。一方で、巡洋艦以下では、アメリカ艦が8級中5つを占める。アメリカの駆逐艦・潜水艦のマスプロ生産は、凄まじいなあ。
 『女王陛下のユリシーズ号』のユリシーズ採録されているのがおもしろい。読んだ当時は全然知識がなかったけど、そういう設定なのか。


 個人的に、イタリアやフランスの戦艦はけっこう好き。活躍の場を得なかったけど。イギリス戦艦は三隻紹介。フッドは、第一次世界大戦のスタイルでいいなあ。しかし、舷側装甲を破られて弾薬庫をやられたとすると、流石に防御力が弱すぎたということになるのかねえ。ネルソン級、艦橋の形がもう少しどうにかならなかった感が。そして、やはり出てくるウォースパイト。こちらも、WW1時代のシルエットが好きだけど…


 空母編も、イギリス艦が多し。というか、フューリアスアークロイヤルイラストリアスと5艦中、3巻を占める。装甲空母イラストリアス級の全艦生き延びているのがすごいな。とはいえ、やはり特攻機によるダメージは馬鹿にならなかったようだが。損害が軽微だった艦だけ、アングルドデッキに改装で、ほかは早期退役か。ヒューリアスはちゃんと改装しておけば、第二次世界大戦でも一線級で戦えたのではなかろうか。


 潜水艦シュクルーフの、考えすぎてダメだった感がすごいなあ。特殊部隊用陸用潜水艦としては、使えそうな感じだったけど、途中で事故喪失なのか…


 どこまで信用できるのかという感覚はあるが、カラーにするとこういう感じなのかといった感じでおもしろい。