宮原るり『みそララ 1-6』

 久しぶりに再読。河合荘が完結したことだし、こちらの続きも期待するところだが…


 お仕事漫画。事務職だった麦田美苑は、勤めていた会社が倒産して、デザイン会社マース企画に就職。経理から、文章などを手がけるライターへと、レベルアップを遂げていく。梶浦との恋愛とか、中途半端なところで終わっているから、続きは是非に描いて欲しい。そういえば、ケンカ友達から恋愛関係というのは、恋愛ラボのマキヤンと同じパターンだな。4巻あたりから、割と露骨にフラグが建ってるなあ。それを、いちいち折ってるから、一気に話は進まない、と。
 同じく新米のデザイナー米原、営業の粟屋と、ディスカッションしながら成長していく姿が良いなあ。それを見守るベテラン陣も。つーか、チーフが大人物過ぎる。温泉のコンペ、ケーキ屋の印刷物、地域イベントと、仕事の度にレベルを上げていく感じも良い。一方で、美苑自身のライター仕事もステップアップしていく。しかし、若いからこそのパワーだなあ。


 だんだんと仕事に慣れて、それにつれて、失敗もするが、読者が読んでつらくならないように配慮されているな。1巻末の違う店の書類を送っちゃうミス、4巻末の有害な営業、5巻末の仕事溜め込みすぎてパンクしちゃう、あるあるな感じの事故だけど、まわりのフォローがいいなあ。本人の真摯さも、こういう風に描ける要因なんだろうけど。