横塚司『ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける1-9』

 ふと読み返したくなったので。
 突然、異世界に飛ばされ、強力な敵と戦い続ける破目になるお話。序盤のオークに生徒が殺されまくるところが、恐ろしいなあ。2000人近くいる学校で、生き残ったのが、結局100人弱かあ。
 中盤以降は、スキルシステムと敵のインフレっぷりが楽しい。
 ラストは、少々バタバタ感があるような。文庫の容量に合わせたのかな。ラスボスたる「魔王」との戦いが、淡白なのが、ちょっと物足りない感がある。とはいえ、時空を捻じ曲げるほどの存在とまともに戦っていたら、普通に、負けるだろうしなあ。


 メインヒロインたるアリスさんの見せ場が意外と少なかったような気がする。たくさんヒロインがいると、尖った特徴のない娘は出番がなくなるな。