喜多川信『空飛ぶ卵の右舷砲』

空飛ぶ卵の右舷砲 (ガガガ文庫)

空飛ぶ卵の右舷砲 (ガガガ文庫)

 やっぱり、航空機ものは気になるので、ゲット。ポスト・アポカリスプものでもある。


 人造の豊饒神ユグドラシルが反乱を起こし、樹竜や樹獣といった存在が大量に発生。人類は、地上を追われ、海上に住むようになった。ヘリコプターを使って、地上に進出。過去の文明の遺物や樹竜の遺体など、有用な品物を回収する。
 その過程で、樹竜と戦いになる。巨大な樹の塊、しかも、飛び道具も使ってくるとか、なかなか、手強い相手だな。
 神がかり的な生存本能を持つヤブサメと破天荒ながら射撃の腕はピカイチのモズのコンビが操る「静かなる女王号」の戦い。OH-6で、戦いを挑むって、なかなか勇気がいるな。墜落したヘリコプターの救難ミッションや旧都庁からサーバを回収する作戦。次々湧き出す樹竜や樹獣、そして、ピンチの中での奮闘。ヘリコプターならではの複雑な動きが印象的。時間を忘れて、読みふけってしまった。


 あとは、東京空団のセキレイやヒタキとの交流。
 セキレイの過去やモズさんがどれだけやらかしたのかとか、色々と撒いてある感じだな。