晴瀬ひろき『魔法少女のカレイなる余生 3』

 とりあえず、ブログ引っ越し作業進行中。一日、一覧で20ページ分、リンク張り直しの作業が、なかなか厳しい。結構、リンク切れが多い。記事は残っていても、URLが変わっているのが多くて、いちいち検索かけながらだから、効率が悪くなる。
 現状スピードだと、2月中に終わらないような。


 で、今日の読書ノートは、『魔法少女のカレイなる余生』の三巻。完結編。なんか、最近、三巻切りが多くないですか。きららMAX、「はんどすたんど!」に続いて、短期間に二度目。
 なんか、カバー裏の後書きにも、微妙に作者の未練を感じるし…


 それぞれのエピソードが、楽しい。
 29話は、フルカちゃんに飲み込まれた管理人さんが、異次元をさまよって帰還するお話。なんか悟りを開いたような風情で、女性への欲望を捨て去っていて。つーか、盗撮写真を売りつけとか、ささりさん、完全にアウトでしょう。
 結局、管理人は、しじまに抱きしめられて、元に戻っちゃったり。


 30話のしじまの姉登場のエピソードも印象に残る。リラもドン引きの破天荒さ。
 結局、元魔法少女三人衆を、撃破。ミミさんを飲み比べで撃破、リラはゲームでかもる、ささりさんはいじくり回される。強い。


 31話は、はやり?のゾンビネタ。「魔法科学室で魔法実験の魔法暴走事故がおき魔法ウイルスが漏れ、魔法感染を起こす」って、魔法がゲシュタルト崩壊を起こすわw
 魔法ウイルスに感染すると、正気を失い、魔法力を経口吸収しようとする。それを阻止するには、魔法ワクチンの血清を拡散すること。魔法実験室に向かうしじまと同級生組は、次々と障害に。
 つーか、独学で変身できるようになるしじまちゃんが、すごい。


 32話は、フルカばかりかまうしじまに、リラが焼きもちを焼く話。かわいらしい。


 33話も印象に残るエピソード。健康診断で、ミミ先輩の肝臓の数値がやばいとでて、一騒ぎ。ミミとささりの信頼関係もいいなあ。詳しくは語られないが、ミミがささりの育ての親みたいなものなのか。心配して断酒させようとするささりから逃げるミミ。しかし、その告白を聞いて、後悔するミミ姉。いい家族愛だ。


 35話から後は、物語の終わりに向けた展開。
 35、36話は、進路に悩むしじまに、魔法少女を目指すきっかけとなった「はじまりの魔法少女」が時空を操る魔法で、手助けをするエピソード。進路に悩む過去の元魔法少女たちの姿を見せる。反抗期ささりさんが、いいねえ。
 37、38話は、魔法少女の仮免試験。試験の内容は、番人を倒し、魔石を集めること。しじま、はいり、ななほしちゃんの三人組で、挑む。リラをだしに、学園長に魔石を差し出させるしじまの手際が。
 そして、最後はアクシデントの魔法災害、ドラゴンの出現。そして、それをクッキング魔法で瞬殺。しかし、それによって魔力が暴走してしまうが、突然隠れた才能を発揮したななほしちゃんが、魔力無効化魔法で助ける。
 ラストは、合格祝いの鍋パーティが、カオス方向に暴走。しじまちゃんも、ずいぶん、染まったものだなあとw


 こうして、通しで見ると、ななほしちゃんが裏主人公感つよいなあ。
 政府の偉いさんを祖父に持つ、七光り少女。高級官僚を夢見るも、壊滅的な成績の娘。期末試験では、努力をしまくったけど、平均点より低い微妙な成績を取る。実技の訓練では、一人だけ石を持ち上げることができず、一人だけ補習を受けることに。リラのアドバイスを受けて、なんとかクリア。
 落ちこぼれキャラかと思えば、ラストで覚醒して、暴走するしじまの魔力を無効化する。魔力を無効化する能力の代償に、一般的な魔法の能力は低めというハンデを負っていた。本作品で、唯一、「成長」を見せていたキャラ。なんか、いいなあ。
 とはいえ、ペーパーテストが低いのは努力不足だし、まあ、まだ先は長そうな感じだなあw