熊本市現代美術館「大竹伸朗 ビル景1978-2019」

 おととい見た美術展の遅延感想。
 なんか、久しぶりの現代美術館。個人的に、現代美術に1000円ほど払うのは、敷居が高くて。今回もどうしようかと思ったが、フライヤーがけっこう良い感じだったので、入ることに。
 展示品の量が膨大で、大量の本を買い込んでヘロヘロで見るには向いていなかった。テーブル展示の素描類は、かなり流して見た。


 世界各地の訪れた都市の記憶やイメージを再構成したもの。抽象的なものから、かなり具象的な建物まで。どれも、確たるモデルはないのだろうなあ。ものによっては、やはり訳が分からない物も。気分に余裕があったら、もう少しいろいろと考え込むこともできただろうけど、いかんせん展示品の量が多くて。
 個人的には、立体的な造形がおもしろいと思った。入り口の「鉄棒の突き刺さる小屋」は、倒壊した廃屋感があって良い。あとは、なんか破れた障子っぽい「庵」シリーズ、乱雑な都市の奥行きが表現されているような「白壁のビル」シリーズ、廃墟のような「放棄地帯」など。テクスチャーが適度な質感を与えて、どこかにあるビルなどを彷彿とさせる。しかし、これ、材料にセロテープとか使っていて、保存性がヤバそう。


 出品リストを見直したら、写真可だったのか。写真撮っている人もいたし、聞けば良かったのだが、もう、荷物が重くて疲れていたからなあ。美術展は、荷物を軽くしないといけない。