瀬尾つかさ『監獄勇者のやり直し 1-2』

 ここらあたりから、やっと今年に入って読んだ本か。順調に読書ノートが遅れまくっている。ふと読み返したくなったので再読。
 とりあえず、ミルさん、かわいい。


 邪竜アイシャザックを倒した大陸最強パーティの前衛戦士コガネ。しかし、凱旋もつかの間、彼は反逆者として逮捕投獄されてしまう。竜の生き血を浴び不老不死となって、殺す事もできないコガネは監獄塔の最上階に閉じ込められてしまう。
 それから500年。「帝国」も滅び、群小国家が争い、過去の記録も失われた時代。アイシャザックの転生体を名乗る少女が現れ、コガネを解放、さらに不老不死とした竜の霊気も奪って人間に戻す。


 500年にわたって練った霊気と失伝した武術の力で、新しい時代を無双していくコガネ。
 同じく不老不死となった仲間たちを訪ね、アイシャが竜の霊気を回収する旅を行っていく。


 1巻は、唯一居場所が分かっている、シルダリ教国の「聖女」ミルとの接触を試みる旅。かつて高度な魔法文明を築いた旧人たちの遺産、浮遊機動要塞に篭っているというミルに会うべく、乗り込み、そこでどのような状況であったかを知る。


 2巻は、他の仲間の手がかりを追って向かった、東の島国ホウライでのエピソード。外来の人間に対する警戒が強く、入国もままならない。そんな中、ひょんな事から小国の領主の地位を得たコガネたち一行は、コガネたちの圧倒的な力によって、一気に勢力圏を広げ、失われた仲間たちとホウライに封印された秘密を明らかにしていく。


 正直、2巻でアイシャザックの卵を倒したところで終わりなのが惜しいな。三番目の封印には何が封じられているのかとか、アイシャはどういう存在なのかとか、そのあたりのギミックが気になるのだが。