五月猫『性なる処女たち』

 なんか、危うい雰囲気の女性たちと性に興じるお話。


 とりあえず、5番目の「ヒミツの遺産」がいいです。こういう、首輪、目隠し、口枷系、好き。個人的に、すごくちょうどいい感じがする作品。ネット上で、この部分の紹介をみて買ったようなもの。
 祖父の遺産の屋敷を相続して、引っ越ししてみれば、そこには祖父の愛人だったという穂積が住んでいた。彼女に譲って出て行こうとしたら、見てほしいものがあると蔵に連れて行かれる。そこには、いろいろな責め具が並んでいて、彼女は「家具」のようなものだという。主人公は言われるままに…
 木馬の上でエッチというのが、なんかいいですね。
 あと、ラストシーンも割と好き。



 末尾の三本「はじカノ」「はずカノ」「はれカノ」は、同じヒロインの連作。恥ずかしがり屋のツグミさん。彼女の恥ずかしがりを直すためと称して、なかなかエグい露出やってるなあw
 最初は、学園祭のウェイトレスを引き受けちゃったから、ウェイトレスの練習と言うところから始まって、初体験になだれ込む。しょっぱなからはめ撮りに、エッチしながらピザの宅配の人と会話。さらに、混浴風呂での露出エッチ。最後は、イベントのコンパニオンからのチャリティーオークション。彼氏が気合いで権利を買うのが、まあ、それならありかなのバランス感w


 あとは、「プレアデスの呼笛」、「散りぬる花の輪廻」、「放課後限定すぺしゃるメニュー」あたりが好きかな。
 最初のは、タイトルからしてコズミックっぽい。動物を呼ぶ力を持つ少女を振り切って、南極の長期取材に向かう主人公。しかし、そこで彼を呼ぶ笛の声を聞いて。「行かないと」って、これ、彼氏が死んじゃう奴じゃん…


 「散りぬる花の輪廻」も、なんか不穏な雰囲気の作品。母にそっくりで、父親に愛してもらえないからと、母になりきろうとした少女。その母親が、主人公に狂おしいまでの愛を抱いていたため、主人公にアプローチする。その主人公は、妻を殺した親友の罪を被って服役、公的には母親を殺害した犯人とされている人物で…
 破滅の予感しかない関係が、これまたいい。


 「放課後限定すぺしゃるメニュー」は、うってかわって、ライトな雰囲気の作品。家庭科部の羽崎さんと主人公は、部活後に羽崎さんが作った料理をたべる、恋人未満の関係。ある日、羽崎さんが思いきって誘惑に打って出てきて…
 裸エプロン(上半身はセーラー服)というのが、こう、ズドンと刺さるw