浅野平八・東敏博『木造住宅のしくみ:軸組工法を学ぶ』

木造住宅のしくみ 軸組工法を学ぶ

木造住宅のしくみ 軸組工法を学ぶ

 うーん、全然わかんないのが分かった。というか、今の木造住宅建築の手法で、知りたい情報とちょっと違った感。現実の軸組建築だと、部材の仕口は重要だけど、やるならせいぜい模型だしなあ。つーか、こういうのは、まず手を動かさないとな。プラ材でやってみるか。べた基礎で。
 伝統工法の大工の棟梁って、いろいろと段取りが大変なんだな。まず、材料を目利きできなくてはいけなくて、材料を製材、接合部のほぞ加工。その後は、基礎を敷いて、作業スペースを確保しつつ材料を運び込み、一気に軸組を組み上げる。その後は屋根。
 一方で、室内空間は採光・換気・断熱・静粛性を考慮。床、壁、長押などの造作、窓や障子襖などの建具、門や境界などなど。いろいろな職種の人が関わることに。で、維持管理。雨への対応が、屋根や壁、その境界線で重視されているのが印象深い。
 今時の建築は配管や配線、エアコンも考慮しないといけないから大変だよなあ。


 文献メモ:
「棟梁に学ぶ家」グループ編『棟梁に学ぶ家:図解 木造伝統工法 基本と実践』彰国社、1989
宮川英二『風土と建築』彰国社、1979
西和夫『江戸時代の大工たち』学芸出版社、1980
吉野正治『民家をつくった大工達』学芸出版社、1986
『古図に見る日本の建築』国立歴史民俗博物館、1987
降幡廣信『現代の民家再考』鹿島出版会、1994
深谷基弘・鈴木紘子『図解木造建築伝統技法事典』彰国社、2001
坊垣和明『民家のしくみ』学芸出版社、2008
ミサワホーム総合研究所『住まいの文化誌』星雲社、2009