笹木さくま『暗黒騎士様といっしょ!:勘違いから始まる迷宮攻略』

 一攫千金を夢見て帝都の「迷宮」にやって来た少年。よくいる冒険者志望の若者、しかし、彼は並外れた世間知らずで、しかも、ラスボス「暗黒騎士」そっくりの鎧を身につけていたのでした。
 ウィザードリィ的な、迷宮に挑む世界のお話。迷宮から産出する魔石と冒険者の力によって大陸に覇を唱えるゴルドー帝国。皇帝の第七皇女ルーファは、建国1000年後つまり、1年後にに迷宮の最奥に封印された「終焉の魔神」がよみがえると記された禁書を盗み読みして、危機感を覚え、王宮を飛び出して、冒険者として迷宮に挑む。しかし、父帝に手を回されて、クランに加えてもらえず、幼なじみのガーネットとともに迷宮に挑む羽目になる。しかし、自力で攻略となると何年もかかって間に合わない。自棄になって、警報の魔法による狩りで危機に陥ったところで、アルバに助けられる。
 ルーファはアルバに寄生して、力を付けつつ、深層へ導くべく、色仕掛けをはじめるが…
 しかし、主人公が天然ボケすぎると、どうも物語が進まないなあw
 ポンコツ王女と天然ボケ冒険者のすれ違いまくりのやり取りに、逐一つっこみを入れるガーネットが清涼剤w
 なぜかしゃべらなくても意志が分かるガーネットさん便利。


 しかし、皇帝の妨害の手は、ハニトラという形で及んできて…
 翌日、第一層のボス「怠惰の白角熊」を倒そうと決めたところで、女冒険者3人組が引っ付いてきて、ボス部屋の前で武器を取り上げて、押し込む。さらには、その上司である騎士も出てきて。
 絶体絶命の危機と思いきや、あっさりと粉砕してしまうアルバのパワー。というか、妖精空手ってw


 しかし、アルバの正体が妖精王オベロンの孫、クォーター妖精。徹底的に人間界から離れていたから、世間知らずなわけね。