熊本県立美術館分館「田中憲一『被災/レスキュー』展」

 二ヵ所目。熊本地震でアトリエが全壊して、遺されていた作品が破損した作品をレスキュー、その後修復された作品が展示されている。一月、倒壊した建物の中に取り残されていただけに黴びていたり、倒壊で画面が破れたり、カンバスの枠が破損したりしていたそうだが、展示作品は見たところそういう被害を受けたようには感じられない。修復技術すげえ。
 長らく御船町で美術教育に関わってきた人だけに、教え子が結集して遺作展とか、レスキューを主導したようだ。


 やはり、大画面のコンクール出展作が見栄えするなあ。
 廃船をテーマにした「廃船C」や「海の骨」が代表作と言っていいのかな。同じ船を、何度の描いたのかな。最終的に、美観を損ねると焼却処分されるまで、足繁く通ったそうだ。
 その後のテーマに選んだ動物画からは「野牛」が出品されているが、荒々しさというか、無骨さが印象に残る。


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