物草純平『ミス・ファーブルの蟲ノ荒園 2』

 発売当時に買っていたが、長らく手をつけていなかった本。
 導入の女子校での日常生活の部分で苦労したが、物語が動き出してからは、サクサクと終わりまで。導入が弱いのは、かなり大きな欠点のような。
 人を「裸蟲」に変貌させてしまう「魔本」。それを読んだ人物を殺して回る「死神」や十字教の特務部隊との争いに、デート中の慧太郎とクロエは巻き込まれる。そこから、三つ巴のすったもんだに巻き込まれることに。
 「救い」とはなにか。自分の正義とはなにかに迷う慧太郎。そして、「蟲」とはなにか。比較的最近現れた存在のはずなのに、なにやらずいぶん古い時代までさかのぼるような話が。このあたり、これから、どう展開していくのだろうか。楽しみ。
 しかし、慧太郎、アンリ、クロエ、マルティナと四人、交流が深まっていくけど、破滅の予感しかしないよなあ。マルティナは、「ブリュム・ド・シャルール」の関係者のようだし。どういう思惑で動いているのやら。

ナショナル・ジオグラフィックを中心に生物の記事メモ

アマゾンのチョウの知られざる生態が明らかに ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 うわー、こういうブツブツだめだー
 樹皮に寄生する植物と、それを食べる蝶の幼虫、そして蟻の共生。保護には、共生関係を分析することが重要と。

イヌ家畜化の起源は中国、初の全ゲノム比較より ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 こういうの、個々の研究の記事を見ても、分からないことだらけだよな。
 あと、犬の家畜化が、中国南部であったってのも、いまいちピンと来ないな。

絶滅危機のタスマニアデビル、「死の病」克服の兆し ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 へえ。まさに自然淘汰の見本って感じだな。
 致命的な感染症でも、克服できる個体が出現するか。腫瘍が小さくなる個体も出てきていると。あるいは、攻撃性が弱く、咬み付き合いをしない個体が、生き延びるチャンスを増やしているか。他にも、隔離保護区やワクチンなどの対策が紹介されている。

絶滅寸前のカエルを火山から救え! エクアドル ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 かつては広く存在した種が、火山のふもとの個体群のみに。で、その火山が噴火して、生息環境が危機にか。

史上最大のゾウ調査、アフリカ上空を46万キロ ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 ある種、有効な金の使い方だな。
 飛行機による、象の生息数の調査。大型動物には有効な手段だわな。それによって、データベースが作られ、公開される。
 また、調査の結果、タンザニアで個体数が半減している状況が明らかになった。一方で、増えている地域も存在すると。あるいは、行動範囲が以前の想定より大きいことが明らかになったり。象くらいの大きさだと、衛星を利用したバイオロギングもやりやすそうではあるな。鼻ではずされる可能性もあるけど。

日本で違法な象牙取引が横行、覆面調査でも確認 ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 象の密猟には、かつては日本が大きな要因だった。で、今でも、印鑑用に、密猟された象牙流入していると。1999年に、合法的な象牙も試験輸入が開始されたが、実際には密猟象牙流入を妨げることができていないと。
 つーか、輸入業者が合法に入手したと宣言する書面だけでいいって、ザルすぎるだろう…

アマゾンでダムの建設ラッシュ、今後も数百カ所に ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 アマゾンの最上流域、アンデス山脈の東側で、ダムの建設ラッシュが起きているという。それが、環境に悪影響を与えるのではないかという懸念。さらに、巨大なダム湖ができるため、先住民の生活や伝統に悪影響を与える懸念。栄養循環への悪影響。
 南米では、水力発電が電力の供給のかなりの部分を占めているそうだ。で、水力は安い電力となり、経済発展が進む南米諸国のインフラになる。
 さらに、ダム建設のための道路などが、森林を破壊する人間の入り込みルートになってしまう問題か。
 アメリカの方が、生産湿地みたいな概念ができつつあると。

アマゾンの巨大ダムが7割の動物を絶滅させる恐れ ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 ダム開発で、生息環境が激変。局所絶滅が頻発していると。ブラジルの平坦な地形で、ダムはあまり向いていないよなあ。
 巨大ダムの方が、海外からの投資やエンジニアリング企業を呼び込みやすいか。

【動画】水深3800mの深海に奇妙な生物群集 ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 へえ。太平洋最深の熱水噴出孔。堆積物に重金属が吸着されて、透明なお湯に。しかも、有機物がいじられて軽油のような臭い。おもしろいな。

Working Wetland COMPLEX CAT

 圃場整備で水田が乾田化し、鶴が越冬する環境が徐々に減っているという話。ポンプで水を引くようになるので、農閑期には、水の供給が減少すると。半人工的湿地環境は、
 乾田化すると、餌の生き物が減ると。あるいは、住宅地化して、犬の散歩も影響するか。

「クマムシに外来遺伝子17%」は真実か - むしブロ

 解析に使った種は、乾燥耐性が高くない。にもかかわらず、他の種と同様の乾燥耐性を持つように議論している。論文の不適切な引用。かなり怪しい主張をしていると。あるいは、ライバルグループとの極端な結果の差。
 ノースカロライナ大学の研究グループは、細菌の混入に無頓着で、外来の遺伝子もまとめて検出してしまっている可能性が高いと。