昨年末の読書ノート。
年明けから、「キスと魔王と紅茶」をインスコしようとしていたのだが、DVDドライブの不調で、やっと今日になって成功した。なんでこんなに不調なのか。本作は期待値低め。クールビューティな生徒会長が下僕で御奉仕ってだけで、後はどうでもいいな。

池田香代子他編著『日本の現代伝説:ピアスの白い糸』

ピアスの白い糸―日本の現代伝説

ピアスの白い糸―日本の現代伝説

 いわゆるところの「都市伝説」や噂話を、「現代伝説」として定義し、集成した本。民俗学畑や文学畑の人が集まって編集した、学術を意識した本。編著者を代表して池田香代子氏が解説を書いているが、噂、メディアなどを通じて流通する怪談的な噂話を分析する試みだそうだ。確かに、編著者の収集した話に加えて、各種の記録された類話や海外の事例を並べて、背景などを考察しているので、背後の想像力などを含めて、ある程度成功しているのではないだろうか。ただ、解説を書いた池田氏が担当した外国・外国人の章は、少々力が入りすぎてから回っている感じも。確かに、外国人をめぐる噂話(集団レイプの噂など)は、人種差別的、あるいは外来者の排除のような心性が裏にあるのは確かだろう。ちなみに、私が熊本で聞いたこの手の噂話の類話では、「福岡から来た暴走族」が犯人だったけど。
 各種の参考文献をきっちり付しているのも、高評価。


 本書の出版は1994年。インターネットの直前といっていい時期だが、現在のインターネット上、特に2ちゃんねるを通じた、怪談の流通をどう論じるだろうか。この手の話は死ぬ程洒落にならない話を集めてみない?「子供の頃の変な記憶」まとめサイトなどのまとめサイトを通じて流通しているとか、語り口が一人称になっていることが多い、匿名のコミュニケーションなど、噂話とはずいぶんスタイルが変っている。改めて分析してみると面白いのではないかと思う。

Rich and Wilson ed. Cambridge Economic History of Europe:4 The Economy of Expanding Europa in the 16th and 17th Centuries

久しぶりに、洋書を(一章だけだが)読んでみた。昔は散々苦労した英文だが、今読むとそれほど難しくもないな。翻訳するとなると、イギリス風の英語になかなか難渋しそうだが。
今回読んだのは、貿易関係の章。地中海・バルト海・大西洋・アジア方面・陸路と、おおよそ全体を網羅している。抜けている知識もあったので、結構有用かも。出された時期が古いものだし、色々と研究が進んでいるとは思うが。

宮原るり『恋愛ラボ 1』

恋愛ラボ 1 (まんがタイムコミックス)

恋愛ラボ 1 (まんがタイムコミックス)

これは今年に入って読んだもの。昨日、本屋に行って衝動買いしてしまった。結構面白い。こってりしすぎな感もあるが。一巻丸ごと使って、序章ってのもすごい。
とりあえずラストのリコが男前過ぎる。