台風がいよいよ接近。今日は、午前中から時折強風が吹く。まだ距離があるのに、この風。19号の大きさがしのばれる。この天気の中、熊本電鉄の「電車ふれあいまつり」は開催されたそうで。行きたかったけど、この天気ではなあ。


 明日はいよいよ上陸。実は、九州西岸を台風が直撃するのは、ずいぶん久しぶりのような気がする。ルート的には、松合で大きな高潮被害を出した1999年の台風18号を思い起こさせる。

コンスタンチン・サルキソフ『もうひとつの日露戦争:新発見・バルチック艦隊提督の手紙から』

もうひとつの日露戦争 新発見・バルチック艦隊提督の手紙から (朝日選書)

もうひとつの日露戦争 新発見・バルチック艦隊提督の手紙から (朝日選書)

 ロジェストヴェンスキー提督が遠征航海中に奥さんに送った手紙の解読と解説を中心に、ロシア側から見た日露戦争といった感じの本。第一部は日露戦争前史。大津事件でニコライ二世が必ずしも日本に悪意を持たなかったとか、皇帝自身は戦争をするつもりはなかったが出先との意思疎通が機能していなかった状況が紹介される。対日戦争に関するロシア指導部の分裂は、横手慎二『日露戦争史』でも紹介されている。第二部は、本書の中核であるロジェストヴェンスキー提督の手紙とバルチック艦隊の東アジア航海。第三部は、戦後の話。日本とロシアが地政学的な利害を共有し、第一次世界大戦中を中心に同盟関係を深めていった姿。あるいは、日露戦後、日本世論が割とロシアに好意的であったとか。確かに、日本とロシアは地政学的に利害を共有するところはあるのかもしれないが、ここ数年のプーチン政権の姿を見ていると、ちょっとお近づきになるのは難しい感じが。
 やはり、本書の中核にして、最も興味深いのは、ロジェストヴェンスキー提督の手紙。この当時、大規模な艦隊を長駆派遣することは難業であったとは、よく言われるが、どのように大変だったのかリアルに知ることができる。あと、提督が、軍事的状況や艦隊統率の苦境を、家族に率直に書き送っているのが興味深い。この時代、機密とか、割と無頓着だったのだろうか。ロシア海軍の首脳部とその家族が、緊密なサークルを作っていた様子も見て取れる。
 この当時の石炭を燃料にする軍艦が航続距離が短かったこと。そのため、頻繁に石炭補給をする必要があったが、英仏などの協力が得られず、限られた時間の中で給炭を行う必要に迫られたこと。また、出先で大きな損傷を受けた場合、出先で修理が不可能であること。これらが、重くのしかかってくる。艦船の故障は頻発する。海図などが整備されていない状況で、沿岸を航行することの危険。喫水の深い戦艦が座礁するのではないかと、ヒヤヒヤしながら遠征を続けている様子が見て取れる。ドッガーバンク事件で、イギリスがあからさまに介入する口実を作ってしまったこと、本国や分遣隊との連絡がままならないことも、問題に拍車をかける。
 さらに、アフリカを回りマダガスカルに到着すると、旅順の太平洋艦隊の壊滅の知らせ。太平洋艦隊が一線級部隊で、二線級の艦船と乗員をかき集めたにすぎないバルチック艦隊の前途に暗雲が漂う。ロシア国内の混乱によって、バルチック艦隊をどうするか方針が定まらない中、徐々に将兵の士気が低下していく。その中で、提督の意思のみが、艦隊の崩壊を防ぎ続ける。劣勢の戦力の中、旅順包囲で消耗した日本艦隊の戦力が回復する前に日本に接近する、勝機は時間の中にしかなかった。それにもかかわらず、時間を空費する苦悩。最終的に、負けるとわかっている戦いに突っ込んでいくことになる。ベトナムで出した手紙の、消耗しきった感じ、早く終わってくれといった表現が心を突く。ロジェストヴェンスキー提督にとっては、あのルートしか、特に日本近海では、あえて敵の牙の中に飛び込んでいくしかなかった状況がよく分かる。
 あえて、IFを考えるなら、全艦隊スエズ運河コースを取っていたら、旅順陥落の時点での撤退の結論も出しやすかったのではないだろうかと思った。ロシア王室とギリシア王室の血縁関係から、ギリシアを通信や積み下ろしの拠点に使うこともできただろうし。イギリスも、運河通過そのものは拒否しなかったわけだし。喫水の深い戦艦などが運河の施設を傷める可能性があるので、搭載品をいったん下ろして積みなおすように要求され、そのためにかかる時間よりも、アフリカを周回したほうが早いということで、史実のルートが選択されたわけだが。後知恵だが、スエズ周辺ですったもんだしてたなら、見切りもしやすかっただろうし。
 海戦でワンサイドゲームを喫したため、ロジェストヴェンスキー提督の評価は低くなってしまっているが、大規模な艦隊を万難を排して引き連れていくことができる程度には有能な人物だったと。他の提督では、負け必定の情勢の中、軍組織の解体を防ぐことができたかどうか怪しいと。あと、下世話な話だが、奥さんが女性関係で文句を言って、離婚すると書き送っていた家庭環境も興味深いな。

 タンジールの錨泊地で艦隊が待ち望んでいたのは、冷凍船「エスペランス」の到着だった。この船の冷凍庫の中には、冷凍肉四千トンが貯蔵されていた。
 船の歴史を回顧するとき、冷凍船という特殊な能力を持つ船が十九世紀の最後の四半世紀に構想され、実現していたことに驚かされる。
 冷凍技術は、十九世紀後半に入ると、フランス、英国の科学者がアンモニアやメチルエーテルを冷媒として使い、開発された。『船の歴史文化図鑑』(ブライアン・レイヴァリ著、増田義郎・武田摩利共訳、悠書館、二〇〇七年)によれば、一八七六年から七七年にかけ、「フルゴリフィーク」(冷凍庫)と名付けた船に冷凍庫三基を設置し、ブエノスアイレス(アルゼンチン)からルーアン(フランス)まで冷凍肉を輸送したのが史上最初の船による食品の冷凍輸送だと紹介している。
 一八八〇年には、冷凍庫を備えた貨物船「ストラスリーヴェン」が牛肉と羊肉三十四トンをオーストラリアからロンドンに運び、保存状態が極めてよかったことが記録されている。一八八四年に世界で初めての冷凍専用船「エルダースリー」が建造され、主としてニュージーランド、オーストラリアと英国の間の食肉輸送に携わったという。p.133-4

 バルチック艦隊の東洋遠征に、冷凍船が重要だったと。これがなかったら、途中で食料品が尽きていたかもな。冷凍船というのは、興味深いな。これが、アルゼンチンが20世紀前半に富裕な国家になる基盤をつくったわけだし。

TVアニメ「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」 「第2話」


 凛サイドから、士郎サイドへ。前回モブだった人が、大出世。あと、桜たんかわいいかつえろい。
 学園の日常から、ランサーに襲われ、セイバーを召還する。ランサーを退け、前回の終わり、衛宮家に向かった凛とアーチャーがセイバーに襲撃されるところまで。細かいところは完全に忘れてるなー
 とりあえず、学園のブラウニーが笑った。
 ランサー、最初はあんなにかっこいいのに、今やギャグキャラ状態。どうしてそうなった。




『Fate/stay night [UBW]』1話感想 OP&ED見どころ満載!桜可愛すぎ!戦闘シーンヤバイ!:萌えオタニュース速報

Togetterいろいろ

発掘されたエンジンとプロペラについて - Togetterまとめ

 終戦処理でその辺に埋められた航空機のエンジンが、工事で発掘で掘り出されたと。今後、どうなるのだろうか。

南米装備は魔境 - Togetterまとめ

 おい…
 すげーな、パラグアイ軍。シャーマンにスチュアートに、M8装甲車にM3ハーフトラックって、第二次世界大戦の装備じゃん。砲兵もかなりが第二次世界大戦のもの。物持ちよすぎ。つーか、動くのだろうか。海軍も、1908年建造のオランダ製哨戒艇とか、1931年建造のイタリア製砲艦とか、頭おかしい。まあ、パラグアイ軍が、クーデターとパレード用軍隊みたいなもののようだが。
 パラグアイ軍から始まって、ボリビアやらエルサルバドルやらガイアナの装備がいろいろ。

Web等高線メーカーの作図例 - Togetterまとめ

 メモ。いまいち使い方が判らないが…

【チート?】俺TUEEEじゃない異世界モノ作品【ラノベ】 - Togetterまとめ

 別に、主人公がチートだろうが、無気力ハーレム野郎だろうが、おもしろければいいんだけどな。着地点が大事と。

校長先生による一方的なラノベ規制によって読書の楽しみを奪われた小学生の話 - Togetterまとめ

 こういうことを避けるために、選書委員とか、選書基準なんかがいるんだよな。校長に権限を集めるってのは、アレな人間がアレなことをすることを止められなくなるということ。ラノベでも、数こなせば読解力は上がってくるぞ。
 本当に胸糞悪いな。

黄金町の「まちづくり」と「地域アート」を巡る議論のまとめ - Togetterまとめ

 風俗街から、「普通の住宅地」へ変換するツールとしての「地域アート」。風俗産業の施設が、アーティスト用には転用しやすいと。
 地域のイメージがないから、なんともいえないところがあるが。外野からは、具体的なことが出てこないと、やはりピンと来ないな。情報戦の真っ最中に話せることと話せないことがあるってのは分かるが。
 後半はトピックスごとに整理って感じか。

第33回日本自然災害学会オープン・フォーラム(2014年9月23日) - Togetterまとめ

 九州の地震災害に関しては、1900年以前の情報が乏しいと。あとは、巨大津波では避難が間に合わないかもという話も。
 宮崎市なんかを地図で見ていると、砂嘴の上に市街が発展していたり、津波から逃げようがなさそうなところがいくつかあるよなあ。

第33回自然災害学会学術講演会(2014年9月25日) - Togetterまとめ

 学会の発表の列挙。後に広島の土砂災害の報告がまとまっている。梅林駅周辺は上も下も危ない場所か。比較的年齢層が低いとか、避難所で死者はめったにないとか。

御嶽山関連

 いや、本当に捜索隊に深刻な二次災害が起きそうでヒヤヒヤするな。タイムリミットが迫っているから、あせるのはわかるんだけど。無理して、死人を出すほうが問題なわけで。これ以上は、雪解けを待っての捜索しかないんじゃなかろうか。

【御嶽山噴火】捜索中の自衛隊員がヤバイことになってるぞ…これ見ても批判する人いるの?(画像・動画あり) : NEWSまとめもりー|2chまとめブログ

 紹介されている動画がすごいな。足元の不安定さとか、運び出しにものすごい人手かかかる有様とか、火山弾による破壊の状況とか。これだけ長くかかるなら、ヘリの発着点に向けて、板でも持ち込んで、道路をつくった方が効率上がったんじゃなかろうか。
 あと、ずっとピーピーって、火山ガス警報らしきものが鳴っていたのが怖すぎる。

【10月7日現在】陸上自衛隊がFacebookに掲載した御嶽山の画像まとめ - Togetterまとめ

 うーむ。かんじきみたいなものはできないのだろうか。

壮絶。御嶽山噴火時の死因が明らかに 噴火写真を撮らなければ生き残れた? - Togetterまとめ

 一目散に逃げても、助かる保証はないような。石の影にかくれても、それよりでかい噴石に潰されたら終わりだしな。写真撮ってれば、最後になにを見たかに近いものは遺せる…
 ヘルメットを付けていてもダメって、本当に運頼みのムリゲーだな。

御嶽山噴火:批判、予約キャンセル…長野県木曽町の苦悩 - 毎日新聞

 まあ、噴火が落ち着くまでは商売上がったりだろうなあ。行く側としては、見上げた先で多数の死者が出たって場所で、楽しくレジャーって気分にはならないし。
 しかし、「どうして観光地として売り出したのか」って難癖にもほどがあるな。この手の難癖にはガチャ切りで対応してもかまわないと思うが。しつこければ、威力業務妨害で警察に告発コース。

御嶽山で亡くなった方々の職業wwwwwww

 交通費や宿泊費、装備の購入などを考えると、登山はそれなりに余裕がある人の趣味ってことか。少なくとも正社員と。休暇がもらえる企業じゃないといけないしな。

宇宙から見た「御嶽山の噴火」 ≪ WIRED.jp

 米仏日の衛星による御嶽山の撮影画像。フランスの衛星の画像が見事。
 そういえば、インドネシアにもヤバイ火山がいくつもあるんだよな。歴史時代にとんでもない大爆発起こしている火山とか。

御嶽山噴火・江川vsJSF論争について

 だいたい同意。そもそも、あそこで「装甲車!」と答えること自体が間違っていた。
 私もピンポイントの災害にいきなり自衛隊要請するのかと不思議に思ったし、災害に関心がある人で災害出動の知識が中途半端な人はたいがいあれっと思うんじゃないかな。一方、自衛隊の出動を要請した側は、要救助者が何十人のオーダーで、山岳救助隊をかき集めても全然足りないのを即座に理解したんだろうな。救出活動の動画を見ると、山地での救出活動にどれだけマンパワーを必要とするか、自衛隊の持つ人員とヘリコプターがぜひとも必要だったことがわかる。
 まあ、最終的に自衛隊は、山頂でヘリコプターホバリングとか、直接人員投入とか、ものすごい荒業を披露して見せたわけだが。


 念のために、移動掩体としての装甲車といっても、何百人も人員を展開している状況で、それをカバーするだけの装甲車を、数的にも、場所的にも展開できないだろう。それに、ある程度装甲車が必要になる状況なら、噴火口近くに人間を送り込むなど論外なわけで、情勢判断がチグハグだとの謗りは免れないと思うが。そういえば、送り込まれた89式は結局、トレーラーから下ろされたのだろうか。

江川氏の発言と検証 - Togetterまとめ

御嶽山へ装甲車を投入する利点 - Togetterまとめ
 火山弾対策なら、輸送に手間のかかるIFVじゃなくて、82式指揮通信車や96式装輪装甲車のような装輪装甲車で足りるしな。つーか、7人で人をたくさん収容できると言えるのだろうか。詰めこんでもどこまで入るか…

「雲仙火山1991年6月3日の火砕流による人的被害」を読む - Togetterまとめ

 雲仙の火砕流の死亡者の資料から、どういう状況で死者が出ているかを紹介。確かに、フィルムが燃えてないということは、その程度の熱だったということではあるな。火砕流の端なら、普通の建物を締め切っただけで、生存の可能性は相当高いと。装甲車なら、万が一巻き込まれても、生存率はかなり上昇したと。
 ただ、巻き込まれれば、車両は擱座する可能性が高いし、そうなれば救助車両は二倍必要になるから、巻き込まれないに越したことはないと。