三原山噴火で相模湾に津波も、北東部に巨大地滑り跡

山体崩落による津波といえば、熊本県人は、「島原大変、肥後迷惑」という言葉を思い出す。
これは寛政4年(1792年)の雲仙噴火の際、火山性地震によって近くの眉山が崩落し、巨大な津波が発生。島原半島熊本県有明海沿岸地域を中心に、1万5千人の死者を出した災害である。眉山の土砂によって発生した津波は10〜30メートルに達し、海岸線は870メートル前進、いくつもの小島(九十九島)ができたという。
リンク先の記事は、スマトラ沖地震津波への関心が高まっていること、山体崩落が現地調査によって裏付けられたこと、二つの理由で記事になったものと思われる。
しかし、実際の所、火山の山体崩落の危険は、雲仙の例が示すようにどこでもありうる。セント・へレンズ山の山体崩壊は記憶に新しいし、数万年前に、ハワイの島が山体崩落を起こし、巨大な津波ハワイ諸島内では数百メートルの地点に津波堆積物が検出されたそうだ)が発生したと、テレビで紹介されたこともある。
この手の津波・土砂災害はどこでも起きうるものとして対策すべきで、三原山だけ騒ぐのはどうかと思う。(過去の山体崩落の証拠が発見された以上、三原山は要注意対象であるということは確かだが。)