五十嵐敬喜・小川明雄『公共事業のウラもオモテもわかる:いっきにわかる日本の「病巣」のすべて』


上の『マンション崩壊』に関連して読んだ本。90年代以降しかデータがないので肩透かしだった。
日本では議会による行政のチェックが完全に機能していないこと。大規模事業は地域の経済にほとんど寄与しないこと。非効率な公共事業を行ってきた中央官僚は、ここに来て地方にツケをまわしてばっくれようとしていることなどが分かる。
これを読んだあと、県立図書館で公共事業について調べようとしたが、本当に行政は資料を出さないのだな。ほとんど情報がなかった。予算の説明書も個別プロジェクトについての情報はほとんどない。
法律や計画、報告書の類など、調べるための取っ掛かりがあちこちに散りばめられているので、買った方が良いかも知れない。
気になったのが、数字や図表などの校正が少々甘いこと。何箇所か本文と違う図表が入っていて気になった。