『歴史群像シリーズ12:戦国九州軍記:群雄苛烈なる生き残り血戦』

戦国九州軍記―群雄苛烈なる生き残り血戦 (歴史群像シリーズ 12)

戦国九州軍記―群雄苛烈なる生き残り血戦 (歴史群像シリーズ 12)

 九州の戦国大名の動向をまとめた本。ずいぶん昔に買った本を、腐海の底から召喚したもの。大友、龍造寺、島津の三者の記述がほとんどになってしまう点は、いたしかたないのかね。熊本は、菊池氏衰退後は、大友主導下で内輪もめを延々と繰り広げていたようなものだしな。で、国衆一揆で、丸ごと消滅と。
 しかし、筑前の秋月氏、筑紫氏や肥前南部の大村氏、有馬氏なんかの中小勢力のサバイバルが実に興味深い。あと、九州の覇者となった三氏にしても、支配の中核部以外は、さほど深い統治を行い得ていなかった、その結果、一度の敗戦で優勢が覆ってしまう状況というのも興味深い。