「自宅内の「避難」有効:南阿蘇村の19人中17人 2階山の反対部屋:7月豪雨」『熊日新聞』12/10/16

 7月豪雨で男性2人が死亡した南阿蘇村で、自宅が土砂崩れに巻き込まれた際。自宅内にいた19人のうち、亡くなった2人を除く17人は2階や土砂が直接流れ込んだ山側とは反対は輪の部屋に「垂直・水平避難」して助かっていたことが15日、明らかになった。県危機管理防災課が被災者支援及び復旧・復興本部会議で報告した。
 南阿蘇村が、土砂災害が発生した新所、立野、吉岡の3地区12世帯(33人)を対象に家屋の被害状況とともに当時の避難状況を確認した。10人は事前に指定避難所や知人宅に避難。4人は自宅外で雨の状況を確認するなどしていて難を逃れた。
 残り19人のうち、死亡した2人は、1階の山側の部屋で就寝中。死亡者の同居家族を含む17人は土砂が自宅を襲った際に2階や山とは反対側の部屋にいたか避難。うち3人は土砂に埋もれながらも助かった。
 同課は7月豪雨災害の対応を11月末をめどに検証中。この日の第5回本部会議では中間報告として、阿蘇市や南阿蘇村が、深夜の豪雨と落雷の中で避難中の被災を懸念し、避難勧告の発令をためらったことなどを挙げた。
 このような避難行動が制約される場合の対応として、同課は「自宅内でも危険度に違いがある。自宅外に避難できない場合、2階や山と反対側の部屋に逃げる垂直・水平避難を心掛けるように呼び掛けていきたい」としている。  (亀井宏二)

 最悪、自宅内でも2階や山の反対側の部屋に避難するだけでも、生存確率が上がると。ただ、土石流や深層崩壊の場合には、気休めにしかならない気もするな。