雨木シュウスケ『レジェンド・オブ・レギオス 1-3』

レジェンド・オブ・レギオスII イグナシス覚醒 (富士見ファンタジア文庫)

レジェンド・オブ・レギオスII イグナシス覚醒 (富士見ファンタジア文庫)

レジェンド・オブ・レギオスIII レギオス顕現 (富士見ファンタジア文庫)

レジェンド・オブ・レギオスIII レギオス顕現 (富士見ファンタジア文庫)

 レギオス一気読みも終わりが見えてきた。外伝を読破中。今日は、レギオスの世界が形成された過程を描いた『レジェンド・オブ・レギオス』を一気読み。
 「亜空間増設機」によって人口や資源問題が解決された世界。しかし、いつしか、亜空間どうしの連絡が絶たれ、孤立した世界。世界を隔てる「ゼロ空間」に挑み、唯一生還したアイレインは、強大な力を得、妹にそっくりの少女サヤを伴い「アルケミスト」の施設から脱出。巡視官のドミニオとその妻でアルケミストのエルミに拾われる。
 紆余曲折の末に、亜空間増設機を作成したアルケミストの元リーダー、イグナシスの実験によってアイレインたちのいた世界は消滅。サヤの力によって、新たな世界が作られることになる。武芸者たちの力の源、汚染物質や汚染獣の出現など、どうしてレギオスの世界が形作られたかもよくわかる。うまくおさまったものだ。
 次々と起こるバトルが楽しい一作。しかし、アイレインが月のかたちをとるのをやめた世界って、これから先存続できるのだろうか。世界そのものの維持や生存のためのエネルギーに事欠きそうなのだが。