川原礫『ソードアートオンライン1:アインクラッド』

ソードアート・オンライン1アインクラッド (電撃文庫)

ソードアート・オンライン1アインクラッド (電撃文庫)

 以前、話題になった本を、今さら読んでみる。普通におもしろかったな。前情報がほとんど得なかったが、メロンブックスの棚に並んでいる同人誌からキリトさんたらし伝説が頭に入っていて、なんかピュアな恋愛やっているなという感じが。
 「ナーヴギア」で完全にバーチャルリアリティの世界にダイブできるRPGソードアートオンライン」。発売直後に参加したゲーマーたちは、開発者茅場晶彦の手によって、ゲームの世界から復帰できない状態で、ゲーム内の死が現実の死につながるデスゲームの攻略を強いられることになる。
 その中、ベータテスターとして経験を積んでいたキリトは、その経験を活かし先行してクリアを目指す「ベーター」として単独で迷宮に挑んでいた。しかし、最有力ギルド「血盟騎士団」の副団長アスナとの親交から、いろいろなトラブルに巻き込まれていくことに。アスナとの「結婚」、さらには75層ボス戦からすべての解決に。まあ、ヒースクリフの正体は、一騎打ちの段階から、バレバレだよな。
 しかし、二年間、体を動かすこともなく寝たきりって、体へのダメージ大きそう。10年ほど前、うつ病で寝込みがちな生活を2年ほど過ごしたときには、本当に一気に筋肉落ちたからなあ。


 全体的に高畑京一郎の『クリス・クロス』を思い起こさせる構成だったな。まあ、作中時間が長くて、架空世界での生活感とか、恋愛関係なんかが、充実した作品ではあるが。最終的には、愛の力で、ゲームシステムを超えていくという展開は熱い。


 さて、続きをどうするか。