枯野瑛『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? ♯02』

 二巻目。恋する乙女は無敵と。
 舞台が広がった感じだな。世界がどうなっているかについても、かなり言及。コリナディルーチェ市の情景とか、ヴィレム石化後になにが起きたのかとか。「獣」は人間が作り出したモノなのか。スウォンと黒燭公の言動からすると、「獣」の素材は人間っぽいなあ。しかも、ヴィレムにつながる人間も素材になっていそうな。あとは、レプラカーンが生まれた秘密とか。
 一方で、メインヒロインたるクトリが直面する問題も。レプラカーンは幼くして死んだ子供の例を利用する。第15島での戦いで、その「前世」の侵食が始まる。前世の侵食が進むと、精神が崩壊し、肉体もそれにつられて消滅すると。今までにない魔力の放出で、前世の侵食が一気に進むクトリ。戦いから還り、拠点で待つも、ヴィレムがスウォンたちと遭っている間に限界に達する。本来なら完全に死である、前世からの侵食から、とりあえず、何とか回復するクトリ。しかし、それは何らかの代価を、知らぬ間に支払ったものであろうと。なんか、クトリさんに関しては、ハッピーエンドがなさそうな、フラグ建ちまくりって感じだなあ。
 ロリコン勇者ヴィレムさん、完全にクトリに落ちてるなあ。瞬間移動ハグとか、意識不明となって慌てて帰るとか。