「湧々座 特別講演会:第3回くまもと講座:熊本城復旧への工事と調査」に出撃

 今日は、市政だよりで見かけた講演会におでかけ。熊本城調査研究センターの山下宗親氏による、今までの応急工事の解説。
 前半は、「熊本城復旧基本方針」の紹介や、どんな工事をやったかの話。後半は、復旧工事の実際。重要文化財は、元の場所に戻すのが原則なので、いろいろと大変なようだ。崩壊状況の記録→石の回収や崩落防止→石材の台帳の作成→工事設計のステップを踏んだあとに、やっと実際の工事に移ることができる。特に、個々の石材を記録する台帳作成や、立体パズルを組むような設計に時間がかかると。作業中の写真が多く紹介されておもしろかった。
 あとは、埋蔵物保護のために、重いものを設置するときは下にシートや砂利を盛っているとか、宮内橋際の崩落では、石がどのように動いたのかなど。一番下は押されてひっくり返って、中段以上の部分が下を先頭に押し流されていった感じか。
 天守閣の早期復旧を目指して、2019年までを目処に作業するそうだが、こういうのスケジュールをこういう形で決めてしまうと、トラぶったときが厄介なんじゃなかろうか。熊本城管理事務所は、以前も調査をおろそかにした前科があるというか、現在の復旧作業でも文化財保護委員が不満を表明していたりするし。

「暮らしを彩る調度-うるしの美、蒔絵の輝き」

 細川コレクション展示室で開催されている企画展。梅雨時だし、機会を捉えていかないと、会期が終わってしまいそうなので。しかし、二の丸公園まで歩きとなると、意外と遠いな。近道の奉行丸下のルートが閉鎖されて、ずいぶん遠回りになっているからなあ。
 今回のテーマは調度品。婚礼調度類と私的に使っていた調度類が出品されている。
 葵紋の調度は、徳川家から輿入れした人物の持ち物か。複数いるから、誰の時のものか分からないようだ。あと、家紋がすり消されている調度品が出展されているのが興味深い。婚礼調度は、自家の子女が結婚するときには、家紋を消して再利用されるようだ。出品されている品物が19世紀以降と比較的新しく、古い時代のものが存在しないのは、古いのは再利用されて他家にいってしまったからと言う側面がありそう。
 最後の「大名調度の意匠」に出展されていた硯箱や鉄漿箱、櫛台などの調度類が、すごかった。サイトにも「菊慈童蒔絵箪笥」の写真があるが、絵が見事。

県立劇場の修理工事

 久しぶりに通りかかったら、外壁が剥がされて、大規模修理中。ずっと、外壁がずれているのが気になっていたんだよな。
 なんか、ちょうどよく写真を取れるポイントが見当たらなかった。