「自転車と共存の街へ:熊本市中心部:駐輪場不足、深刻な放置…現状は問題山積み」『熊日新聞』2007.10.8、14面

 確かに自転車にとってあまり快適な環境とはいえないのが熊本市。特に東部の台地は急な坂がきつい。
 熊本市中心部では駐輪場が徐々に整備され、93年の1500台から03年には3700台に増えているが、放置自転車の数はここ数年横ばい。これはきついな。ただ、駐輪場も分布に偏りがあって、通町筋の近くにはあまりないのが問題。裏通りなどを利用するなどの工夫はまだまだ必要なのではないか。ダイエー下通店周りとか。
 通勤者が駐輪スペースを占拠してしまうため、買い物客が利用しにくいという問題も指摘されている。たしかに、使いやすい場所にある駐輪場は昼前には満杯になって全然空かない。最近は、少し離れた駐輪場に止めて歩くのも苦ではなくなってきたが、確かに不便ではある。あまり長居するつもりがないときなどは特に。買い物客と通勤者の駐輪スペースを分離する方法はないものだろうか。

「自転車は邪魔者のような存在。放置自転車がそうだし、道路では車から迷惑がられる。歩道を走ると段差ばかりで、歩行者にも危険だ。CO2削減に自転車に乗ろうと言っても、今のままでは難しいのでは」

マウンテンバイクに乗り換えてから車道を走ることが多くなったが、二車線道路などで車がすぐ横をすり抜けていくのが怖い。最近は10センチくらいの幅で蛇行していると、あまり近寄ってこないということを学習したが… これもタイミングを見て歩道に上がるなど、車を通らせなければいけないからめんどくさいのだが。

 絶対数が足りない駐輪場。満杯になるのは午前九時、十時と早く、入れ代わりも少ない。店の従業員や公務員など通勤者の長時間駐輪が多いためと見られている。「買い物などで気軽に利用するのは難しい」と環境ネットワーク熊本副代表の原育美さん(五九)。
 増設は市、商店街とも「中心部は高度利用され場所確保が難しい」。しかし、商店街にとっては自転車で来る人も大切な客。原さんは「歩いて、自転車で楽しめる町づくりも必要。駐輪場を作るメリットなど行政側が用意し、商店街を誘導しては」。駐輪場の一部を有料駐輪場にすることなども提案する。



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