「タクシー規制緩和:客を争奪増える事故:地方都市で傾向顕著長く乗務注意力鈍る」『朝日新聞』2007.10.10、31面

 02年の規制緩和以降、福岡や宮城など地方都市で、「実車率」(走行距離に占める客を乗せて走った割合)が低下するのに並行して、事故が増えているとのこと。運賃の値上げが行なわれているけど、新規参入や増車の規制をするべきでは。むしろ、値上げは業者におもねって、ドライバーや客を見ていない。

 総量規制などルールつくりを
 タクシー問題に詳しい東北大大学院の徳永幸之准教授(交通計画)の話


 データからは実車率が下がると事故が増える傾向がうかがえる。収入が減る中で早く次の客を拾おうと急いだり、労働環境が悪化して注意力が散漫になったりするなどして事故率が上がっていると思われる。このまま放置すれば各地でより深刻になる恐れがある。
 タクシー業界は悪質業者の方がもうかるなど市場原理による淘汰が進みにくく、現状の国交省の対応は不十分だ。流し営業中心の地域はロンドンやニューヨークのような運転者資格制度や総量規制を導入するなど、より実効性のあるルールを作るべきだ。

市場原理主義者は逝ってよしと言うことですな。だいたい、だれが推進したんだ。