香川県歴史博物館『海に開かれた都市(まち)』

城下町「高松」に先行する、港湾都市「野原」についての展示。香川県のほかの中世港湾との比較も。
興味深く感じたのは、中世の港町である野原が権力・港湾などの機能ごとにいくつかの集落から成っていたこと。ヨーロッパの中世都市でも、盛期に入る以前の初期的な集落は、権力中枢・宗教・商人などの集落に分かれていた(例ヘント)。このようないくつかの集落が統合されて、中核的な都市が成長するというパターンが、「自然発生的都市」のひとつの普遍的パターンと言えるのかも知れない。