渡辺洋二『必中への急降下:海軍爆撃機戦譜』

必中への急降下―海軍爆撃機戦譜 (文春文庫)

必中への急降下―海軍爆撃機戦譜 (文春文庫)

 書店で見かけて衝動買い。
 旧海軍の急降下爆撃機についての通史。始まりから終わりまで。
 本書の特徴は、複葉艦爆94式、96式の記述が厚いところ。このあたりは確かに、あまり見かけないので興味深い。急降下爆撃を確立するための試行錯誤。
 続いて、99式艦爆のインド洋作戦、艦爆乗員へのインタビュー記事、最終末期の彗星の戦い、下向き機銃付銀河、東海の記事へと続く。


あとがきで当時を知る人が少なくなっていることが述べられているが、確かにもう当時を体験した人はずいぶん減っているのだろうな。特にある程度の地位にあった人は、終戦時にもそれなりの年齢だったから、亡くなっているか、生きていても十分に話をするのが難しくなってきていそうだ。戦後64年、当時26歳だった人が90歳になっているわけだから…