アイドルマスター 第20話「約束」




 なんか、今日はこれを見ていただけだな。リピートしまくり。
 筋立てはシンプルだが、細かい演出が丁寧になされているなあといった印象。冒頭の鳥とそれを見つめる千早の姿は、当然「蒼い鳥」の一節を暗示しているのだろうし。前半、ずっと千早が横向きで、斜め下を見ているあたりとか。


 今回、弟を目の前で失うという心の傷からの回復といった話だが、「乗り越える」というよりは、過去との和解といった印象なのかな。心に支えていたものが溶けるというか。13話が非常にスポ根的な文法で描かれていたが、20話はまた違う文法で来た感じか。


 春香が千早を引っ張り出そうとして、二回家に行っているけど、その二回の対比も興味深い。千早に拒絶されて引き下がった一回目では、明らかに自信なげで上ずっている。それが二回目では、貫き通すようなまっすぐさになっている。直後の『まっすぐ』のインストロメンタルもぴったり。二回目の時の、

ほっとかない!
ほっとかないよ!
だって私、また千早ちゃんとお仕事したいもん。ステージに立って一緒に歌うたいたいもん。おせっかいだってわかってるよ、でも、それでも千早ちゃんにアイドル続けて欲しい。

ここがまさに、アイマスだなあって思った。一緒に舞台に立ちたい、アイドルでいたいというのが、真ん中にあるのだな。


 春香のまっすぐな言葉が千早の殻にひびをいれ、千早がちょっと勇気を出してライブ会場に行く。やはり声が出ない千早を、皆が支える。そして過去との和解。一連の流れが泣ける。


 この二つのカットインが本当に素晴らしい。そしてその後の千早の楽しそうに歌っている顔も。


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