神坂一『スレイヤーズすぺしゃる26:ミッシング・セイント』

 なんか、ここまで来ると、前後編が間延びしている感は否めないなあ…


 14冊目。
 「ミッシング・セイント(前後編)」、「混ぜ物ワイン探訪記(前後編)」、「シッティング・ダック(前後編)」に、書き下ろしがの「未知なるキメラに個性を求めて」。


 「ミッシング・セイント」。発掘現場の妨害行為の調査依頼を受けたリナ。しかし、一筋縄ではいかず…
 奇人変人集合だな。そもそもの発掘が、200年前にエロ本の大量所蔵がバレて破門された「ミッシング・セイント」センティのエロ本を暴くという話しだし。つーか、エロ本を暴いて、発掘を主導しているマイケルの実績になるのだろうか…
 個性的人物大好きの趣味が明らかに暴走している魔道士協会の副評議長ティファールさんに、その婚約者で、「個性」をだすために鉄仮面と義手、さらに語尾「ギチ」を付けるマイケル。二人の婚約に嫉妬して、邪魔をする研究員たち。
 最後は、隠したエロ本が気になって成仏できないセンティさんが登場。エロ本を道連れに成仏…
 なんか、いろいろヒドい(褒め言葉)。


 「混ぜ物ワイン探訪記」。ナーガの発案で、ワインの名産地にいく途中、野盗に襲われていた流れのワイン職人レオヴィルを助けだす。助けられた礼に昼食をおごられることになって、入った食堂で出たワインは、混ぜ物。そこから、混ぜ物ワインを巡る騒動に関わっていくことに。
 最終的には、部下を締め上げて、カクテルにしていた大本の仲買人をとっちめることに成功する。
 しかし、レオヴィル妹萌えかよ。「お兄ちゃん」で、落ちるとは。そして、リナとナーガはなんか違うと言われてしまうw


 「シッティング・ダック」は、剣の腕はあるが、とことん騙されやすいアーメス君のお話。心配した兄と姉が、向いてないことを思い知らせて、連れ帰るつもりが、リナとナーガがついてきて思惑違いに。結局、リナに言いくるめられて、アーメス君は家に帰ることになるが。もう、アーメス君のダメッぷりが、なんともはや。ガウリイとタメを張れるなw


 書き下ろし「未知なるキメラに個性を求めて」は、「ミッシング・セイント」のティファールとマイケルが再登場。ナーガとであった二人は、「真の個性」を見て、思い悩むことに。で、マッドアルケミストのキメラを頼ろうとする。このカップル、本当に勝手にしろ感しかないなあw
 とりあえず、キメラがかわいい。しかし、マッドアルケミスト、ダメダメすぎるw
 タイトル、ラブクラフトの「未知なるカダスを夢に求めて」のパロディだよなあ。ということは、他のタイトルも、そういうパロディ要素があるのかな。こういうのの元ネタ探し、得意ではないのだが。