水野良『グランクレスト戦記8:決意の戦場』

 幻想詩連合編。
 テオは、晴れてアルトゥーク条約の盟主になり、大陸南東の諸侯を従属させる。そして、天下三分の計とそれに伴う同盟盟主マリーネと連合盟主アレクシスを再び結びつけようとする。また、大陸の中央部では、交通を妨げていた魔境、樹竜の森が解放され、それに隔てられていたメディニア・ファーガルドが結合。条約に加盟を申し出てくる。


 一方、幻想詩連合では、孤軍奮闘するルクレール伯クルート・ギャラスが、長期戦に持ち込まれて苦戦していた。軍資金が尽きて、傭兵団を維持できなくなりつつあった。アルトゥークに渡り、条約からの資金援助を受けるが、ヴァルドリンドから決戦を挑まれて、応じることに。
 しかし、連合の有力君主ドーソン侯の裏切りによって、敗死。ドーソン侯は、同盟に選帝侯として迎えられると、切り崩し工作を始める。
 そこに、マリーネを救い出すべく戦う決意を固めた連合の盟主ハルーシア侯アレクシス・ドゥーセが追討の軍を起こす。予想外の指揮の冴えを見せるアレクシス。短期間にドーソン侯を圧倒する。戦の演奏家といった感じだな。
 これで、三勢力鼎立という状況が出現するわけかな。


 外伝は、メディニアとファーガルドのお話。ヴァルドリンドの侵攻に、共同で対抗する。しかし、触手魔法師ってw