昨日は、軽い発熱で寝込む。腹具合もあまりよくないし、なんか感染しているのかな。
『歴史群像』No.130、2015/4
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- 発売日: 2015/03/06
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第二次ウィーン包囲の撃退と、その後のオスマン・トルコの後退について。近年の研究では、オスマン・トルコは、ヨーロッパの軍事的革新を遅れず摂取し、軍事技術的な面で劣位に無かったこと。西と東に有力な敵を抱え、基本的には守勢の戦略をとる国家であり、緩衝地帯を確保するのに熱心であったこと。オスマン軍が動員戦力15万ほどと、国力に比べて比較的小さな戦力であったこと。これを、洗練された国内の兵站システムで機動させ、内線の利をもって、戦場単位では優位な戦力を投入できたことが、強さの秘密であったことを指摘する。
また、第二次ウィーン包囲失敗以降の、「第二次トルコ戦争」の敗北に関しては、外交的失策の側面が強いと。無理な多正面作戦に出た結果、ハプスブルク、ポーランド、ロシアなどの同盟の形成を許し、数の力で押し切られるようになった。
学説の紹介が興味深い。
田村尚也『ビルマ戦線の崩壊』
なんというか、守勢の局面で、無謀な攻勢に出て戦力をすりつぶす。どう考えても、いちばん駄目なパターンじゃね。我慢が足りないというか。
で、ボロボロになった部隊で、完全に対処できない状態に。あと、イラワジ会戦で、後方にまわりこんだイギリス第四軍団の動きが、司令部に伝わるまでに、2日も遅れているのが、あまりにアレで。機動戦志向のくせに、情報伝達がガタガタって。
古峰文三「再検証バトル・オブ・ブリテン」
イギリス側が装備でも、要員でも、十分な補充がなされ、優位にあったこと。それに対して、ドイツ空軍は電撃戦の消耗の補充が進まない状況でイギリス航空撃滅戦に突入。そもそも、イギリス側の勝ちは揺るがない戦況にあったと。イギリス側は、戦争の見通しそのものについて、非常に楽観的な見通しを持っていた。
イギリスの防空体制は、戦闘機コマンド司令官ヒュー・ダウディングのよって建設され、実際に運用された。ダウディングの個性が、戦況に影響したという。戦闘機の生産も、パイロットの補充も順調に行なわれたが、本土を分割して防衛する戦闘機集団に権限を分割しすぎた結果、矢面に立つ第11戦闘機集団は、戦力不足に悩まされることになる。他の戦闘機集団が、手持ちの飛行隊の引き抜きを頑強に拒否し続けた。最終的には、乗員の配置替えで対処された。
イギリス軍がドイツ空軍の爆撃能力を過大評価して分散配置しすぎ、一方ドイツ側はイギリス空軍の戦力を過小に見積もった、両者の判断ミスも興味深い。ロンドン爆撃も、ドイツの当初からの計画に沿って行なわれたものであったと。
イギリス空軍内での、政治的な争いも興味深いな。爆撃が主任務で、ダウディングは傍流であったこと。空軍の中枢はもっと年下の軍人で占められ、ダウディングは微妙な立場にあったが、空軍外からの支持によって地位を維持したこと。しかし、バトル・オブ・ブリテン後、ドイツの夜間爆撃を戦略的に重要でないと等閑視したことが、ダウディングの致命傷になったという。さらに、戦闘機コマンド内でも、ダウディングやパークとマロリーの対立が、その後の戦記の記述にも影を落としているという。
評判の悪いゲーリングの戦闘機直掩命令が、イギリスにとっても都合の悪い展開だったというのも興味深い指摘。
山崎雅弘「分析・IS(「イスラム国」)」
「七世紀の人間」対「二十一世紀の人間」の対峙って言い方には、疑問を覚えるな。「カルト」は、同時代の問題の最先端に出てくる存在だし。「復古」を唱えていても、彼らは道具も概念も、21世紀的なものを盛んに利用している。
手塚正巳「海上自衛隊の誕生:第一話刀折れ矢尽き 夢は始まる」
「海軍伝統の美風を後進に伝える」ねえ…
組織防衛のために、無謀な戦争を承諾した組織が「美風」ですか。
宮永忠正「トリポリ戦争」
アメリカが初めて戦った対外戦争。なんとなく、後のイメージと異なるけど、初期の合衆国にとって通商と海運は非常に重要だったんだよな。木材資源が豊富で、船を作りやすいというのは、相当な強みだったんだろうな。最初の戦争の制度に与える重要性とか、細かい戦いの話とか。
瀬田ヒナコ『レーカン! 1-5』
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井上さんの、チョロツンデレぶりが良いですな。あと、天海・井上の幼少時代に何があったのかとか、天海の記憶喪失問題とか、コギャル霊は何に気がついているんだろうか。 しかし、4巻、5巻のギャグがキレッキレだな。不幸の黒猫とか、井上の従兄弟勇希が学校の霊相手に無双したり、小川ダイエット回、山田幽体離脱回、リサイクル玩具がすべて心霊アイテムになった回あたりが好き。
水瀬るるう『大家さんは思春期! 1-3』
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恋愛への興味のなさがすごいな。ついでに、ファッションにも。特売品と恋愛関係が比較対象か。まあ、意外とそんなものかもなw
岸上伸啓『クジラとともに生きる:アラスカ先住民の現在』
クジラとともに生きる: アラスカ先住民の現在 (フィールドワーク選書 3)
- 作者: 岸上伸啓
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また、現在の捕鯨が、さまざまなグローバルな影響関係のもとで営まれているもので、将来的には、継続ができなくなる可能性が紹介されている。北極圏の油田開発で先住民に支払われる補償金が、先住民会社を通じて、「株主」に配分される。また、バロー村は、行政の中心地として、行政関係やサービス業などを通じて比較的現金収入の機会が多い。これらの現金収入を投じて、捕鯨は行なわれている。船やスノーモービル、貯蔵施設などの設備に800万円以上の初期投資、さらに毎年ガソリンや食糧、消耗品などで150-250万円の出費を必要とする。本書は、石油の値下がり前の状況を描いているが、ここしばらくの原油価格の暴落は、先住民の捕鯨活動にも影響しそう。現在は捕鯨活動が維持されているが、温暖化による海氷の状態の変化や油田開発・北西航路の開拓による環境汚染、イヌピアットの現金による消費生活への移行による嗜好の変化、国際的な反捕鯨政治活動によって、今後継続が脅かされる可能性が高いという。
特に、先住民の世代交代による嗜好の変化は、捕鯨の先行きに危険な影響を与えそうな気がする。食生活の主柱としての地位を失えば、経済的利益と引き換えに、捕鯨の停止という事態を承諾する可能性もありうるわけだし。あと、これに関連して、祝宴などでのクジラの食べ方も興味深いな。むかし、植村直己の北極での活動の本で、イヌイットが生ないし茹でた程度で肉を食べていたというのを読んだ記憶があるが、それを思い起こさせる。捕獲祝いのニギプカイ、ウミアック陸揚げの祝宴アプガウティ、捕鯨祭ナルカタック、感謝祭やクリスマスなどの機会に、肉が振舞われ、かつ食べ切れなかった分は持ち帰って消費される。スープや煮た肉、冷凍肉、あるいはミキガックという発酵肉が食され、あまり手の込んだ料理はないのだなというのが、正直な印象。
あと、人とクジラの関係もおもしろい。クジラが、高潔な人間の下に、自分を捧げに来るという考え方は、北方の狩猟民族で広く共有されていそうな気がする。
バロー村の村人は、反捕鯨団体を嫌っており、その猜疑の目は観光客など訪問者にも向けられている。私が調査をはじめて間もない春のある日、村の中を散策していると、ある捕鯨集団の人びとが祭りに提供するための鯨肉をさばいている場面に出くわした。数名の観光客とおぼしき人が「写真を撮ってもよいか」と尋ねたが、捕鯨キャプテンは「この肉を食べることができたら許可しよう」と返事した。結局、彼らは写真を撮らぬまま去っていった。このやり方でキャプテンは見知らぬ訪問客が捕鯨に反対しているかどうか、見極めていたのである。何でもかんでも質問する私もまた、彼らにとって当初は、不審者だった。しかし、彼らの前で鯨肉をおいしそうに食べて見せると、写真撮影が許可されたという体験をしたことがある。p.179
反捕鯨団体、どこでも嫌がらせしているんだな。
Togetterいろいろ
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結局、最終日行ってないな。惜しまれつつ去るのがいいのかもな。しかし、交通センターの再開発、ペイするのかね。
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メモ。地下構造が複雑だと、モデルを作るだけで泣きを見そうだな。
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個人的には割りと好きだけどな。
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昔はそんなに高かったのかね。
これ、見たけど、立花隆のばっさりは良かったね。正直、短絡的な構図だったし。一方で、ネットに転がっている情報は質が低めで、ちゃんと読み解けるスキルやちゃんとした情報にたどり着く技術は、ちゃんと身につけられるようにしていく必要があるわな。
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