「星空のメモリア」フルコンプ

星空のメモリア

星空のメモリア

以下、ネタバレあり。








 絵買いで、正直それほど期待していなかったが、かなり良かった。シナリオ、絵、音楽のバランスが高いレベルでバランスしている。今年クリアした3作の中では、一番の評価。一人のシナリオライターがガッツリ書いているので、ブレがない。物語喪しっかり構築してある。ヒロインの攻略順をある程度固定したことが、効いている。


 欠点をあげるとすれば、共通ルートが長いこと。欲を言えば、もっと早くに分岐して個別ルートに入っていたほうが良かったとは思う。しかし、ライター一人だと、共通ルートに可能な限り詰め込んで引っ張ったほうが、全体の量が減って負担軽減になるのだろう。あとは、メアやレンたちの存在を説明するのに「電磁波」というキーワードを使用したのが、ちっといただけない。雰囲気を損なう逆効果。「現代科学では説明不能」とかで、あえて説明しないという手もあったのでは。


 個別のキャラルートで言えば、こさめルートが一番好み。奇襲に弱い性格がいい。9/15、16あたりのデートのニヤニヤ感がたまらない。あとは、エロシーンもこれが好み。ついで、真ヒロインである夢ルートが圧巻。あの巻き戻しは力技すぎると思うが、まあ個人的にはありかな。あえて、夢の病気をあり得ないものにしたのは、逆に成功したと思う。ここが長かったために、その後のメアルートがあっさりしすぎに感じる。
 キャラの好みば、一番は明日歩。やはり、まっすぐで元気なキャラはいい。他のキャラも魅力的だが、序盤の印象が強い明日歩に軍配が上がる。ついでに言えば、このゲーム、明日歩以外のルートに入るのがちと苦痛。あそこまでまっすぐに好意を向けてくる相手を、スルーしてしまうのはちょっと難しいと思う。出だしから、距離感も近いわけだし。まあ、「祝福のカンパネラ」のカリーナさんや「_Summer」の小奈美のような、それくっつかない方が不自然だろう、みたいな感じではないが。
 あとは、「悪魔の手を持つ少女」ことウザ妹千波と主人公の掛け合いがこの作品のスパイスだと思う。声優さんのハイテンションな演技とあわせて、凄く楽しい。