西村幸夫他『まちの見方・調べ方:地域づくりのための調査法入門』

まちの見方・調べ方―地域づくりのための調査法入門

まちの見方・調べ方―地域づくりのための調査法入門

 保存系というか、下から都市や地域を作る活動をするために必要な調査方法の基本を解説した本。ワークショップや合意形成あたりに、実践的な所を重視する意識が現れている。まあ、そこまでやる気がなくても、本書の情報は有用。個人的には第一部と13章が有用だった。比較的新しい本のため、紹介されているWebやソフトの情報も有効だし。
 しかし、東京周辺だと、切絵図から始まって火災保険図など大縮尺の地図が古くから、豊富に存在するし、早い時代から地形図が作製されているけど、熊本あたりだとそういう情報が欠けているんだよなあ。土地条件図も作られていないし。メッシュデータあたりもないしな。
 「25000段彩・陰影画像」とか「都市計画基礎調査」とか、本文にはないが「旧土地台帳附属図面」とか、検索していると、いろいろとおもしろそうなキーワードが。つーか、電子地図もいろいろとサービスが出現しているな。GISソフトとしては、無料で使える「MANDARA」が紹介されている。