和ヶ原聡司『はたらく魔王さま! 10』

はたらく魔王さま! (10) (電撃文庫)

はたらく魔王さま! (10) (電撃文庫)

 ラスボスが、ようやくその姿を現したか。あの宇宙服が、エンテ・イスラの生命の樹セフィロトをゆがめた張本人にして、「天使」たちを背後で指揮しているんだろうな。「神」になろうとしているといったところかね。エンテ・イスラの二つの月が、それぞれ天界と魔界ということなのだろう。魔界で魔力が不足しつつあるのと同様に、天界でも聖法気が不足しつつあるのかね。
 エンテ・イスラで、エミリアが巻き込まれた騒動そのものは、しっちゃかめっちゃかやっているうちに、なんとなく解決してしまった感じだが。少なくとも、魔王によるエンテ・イスラ侵攻の戦後処理は終了といったところか。で、オルバは退場と。で、第二部はエンテ・イスラの「正常化」が課題になると。スクーターで暴走が楽しかった。
 ラストでエフサハーンの統一青帝が、また何かおイタをやらかしそうな感じだが、今後の物語にどう影響してくるのだろうか。