フランステロ事件関連

[国際]嫌イスラームの再燃を恐れるイスラーム世界 | 酒井啓子 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 イスラム圏のエスタブリッシュな人々は、「イスラム嫌悪」の再燃を恐れて、次々と哀悼の念を表していると。まあ、イスラム国といい、ボゴ・ハラムといい、吐き気がするほど野蛮だからなあ。アレをみると、厳しくなるのは当然だと思う。
 2012年の時点では、シャルリー・エブド紙のイスラムに対する風刺を、西欧でも批判する空気があったが、完全に逆転していると。
 合法的な闘争とか、イスラム圏での表現の自由を求める動きが、かき消されてしまう問題点か。

[国際]フランスの新聞社襲撃事件から「表現の自由」の二面性を考える−サイード『イスラム報道』を読み返す(六辻彰二) - 個人 - Yahoo!ニュース

 「表現の自由」が、一方で弱者の異議申し立ての手段になる一方で、強者のイメージ戦略の手先にもなりうるという話。メディアがイスラムを貶めるイメージを流布させ、西欧文明を高く評価するように誘導してきたと。
 「知の支配」と格差。イメージ支配の問題。

[国際]風刺週刊紙テロはどうして防げなかったのか? 加速する過激化スパイラル(木村正人) - 個人 - Yahoo!ニュース

 しかしまあ、すでに何度もテロ活動の支援で逮捕され、当局からマークされていたはずの彼らが、どうやって自動小銃やら爆薬を手に入れていたのだろうか。自動小銃じゃなければ、犠牲者はもっと減っただろうし。
 散在するジハーディストをどう監視するか。

[国際]焦点:仏銃撃事件で炎上か、イスラムめぐる欧州「文化戦争」 | Reuters

 ある意味、宗教や民族への、フランスの政体の無頓着さが、こういう状況を生んでいる側面はあるよな。宗教や民族の統計がないってのが印象的。まあ、こういうのは多元的なものではあるのだが。
 イスラム系移民排除を主張する右派の活動が活発化していると。

[国際]フランスの新聞社 シャルリー・エブド襲撃事件について - alternativeway

 なんか、「ライシテ」といい、「アンテグラシオン」といい、ある意味非常に文化帝国主義的な感覚だよな。鼻持ちならないというか。
 18世紀あたりまでの歴史を中心に学んだ人間からすると、フランスが「表現の自由」の国という言い方に、戸惑うところがあるな。アンシャンレジームの時代には、むしろ検閲で有名な国だったわけだし。当時は、国内で書けないことを、スイスのフランス語圏で書いていたわけで。

政治家ネタも恐れぬ爆笑問題ですら、イスラムネタは「怖い」ので、没になる以前に自粛している、という話。 - 見えない道場本舗

 まあなあ。
 実際、『悪魔の詩』とか、オランダの映画監督とか、シャルリー・エブドといい、マジで暗殺されるからなあ。シャレにならないというのは分かる気がする。
 そういえば、イスラム世界で、キリスト教徒や「偶像崇拝者」を揶揄する表現って存在するのかね。そもそも、たいがいのイスラム世界の体制で、「風刺」というメディア自体が、存在しにくそうではあるが。

フランスの風刺紙襲撃事件に関係し、印象に残った言葉 - 見えない道場本舗

 「ヴォルテールの国で、涜神は犯罪ではなく権利である」か…
 表現のパワーの点では西欧とイスラムの非対称があるわけだけど、イスラム圏での布教の自由なんかの観点からは非イスラム教徒の権利が弱いという非対称があるんだよな。現在は、ムスリムが弱者扱いで、ポリティカルコレクトが働いて揶揄する表現はどうよという扱いになっているけど、ムスリムが強い立場になった場合、「表現の自由」との対立をどう処理するかは問題になりそう。