なんか、朝日の書評サイトのデザインが変わっているな。デザイン変更は良いけど、過去の連載がリンク切れになっているのが困る。あと、書評の検索がしにくい。書名から、たどり着きにくいって、何を考えているのか。おしゃれを追求しすぎて、使いにくいパターンに陥ってるな。
水中に浮かぶ石紋、自然美語る 青柳貴史さん 「硯の中の地球を歩く」|好書好日
- 作者: 青柳貴史
- 出版社/メーカー: 左右社
- 発売日: 2018/07/02
- メディア: 単行本
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硯の素材となる石を探して、山の中に分け入る。なんかもう、冒険家だなあ。石を持って帰るとなると、帰りの方が荷物が重くなる。化石採集とか、鉱石採集のマニアと一緒だなあ。
その場で硯を作ってしまうというのがすごい。
確かに、水に使っているときが綺麗な石って、多いよなあ。
200年もつ「自分の世界」を造る 岡啓輔さん「バベる!―自力でビルを建てる男」|好書好日
- 作者: 萱原正嗣,岡啓輔
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2018/04/18
- メディア: 単行本
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建築家のセルフビルド・ビルのお話。13年かけて、建設中。しかも、これに関わって他の仕事をしていなくて、資金不足、死後に所有権が移る形での売却を望んでいる。まあ、芸術品を買う感覚なら、ありなのかなあ。
とりあえず、再開発による取り壊しの危険は少し遠のいたそうだが。
建物とそれに使うコンクリの強度へのこだわり。
教育に感じる若者への「信頼」 「あなた自身の社会 スウェーデンの中学教科書」|好書好日
- 作者: アーネリンドクウィスト,ヤンウェステル,Arne Lindquist,Jan Wester,川上邦夫
- 出版社/メーカー: 新評論
- 発売日: 1997/05/01
- メディア: 単行本
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失敗しても、立ち直る方策の紹介か。本当に「信頼」という感じだな。「道徳」の教科化なんかと比べると、全然次元が違う。
軍が何をしたか系統的に分析 笠原十九司「日中戦争全史」(上・下)|好書好日
- 作者: 笠原十九司
- 出版社/メーカー: 高文研
- 発売日: 2017/07/18
- メディア: 単行本
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- 作者: 笠原十九司
- 出版社/メーカー: 高文研
- 発売日: 2017/07/18
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メモ。
一代で使い捨てる特有の制度|好書好日
新築がお好きですか?:日本における住宅と政治 (叢書・知を究める)
- 作者: 砂原庸介
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
- 発売日: 2018/07/17
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「持ち家社会」を作り出した制度的な背景を紹介し、それが破綻しつつある現在、そして今後を考える本ということか。人口減少による不動産の価値低下と空き家の大量出現という、持ち家優先制度の破綻を前にして、どういう制度を作っていくかは、本当に問題だよなあ。人口が減っているのに、マンションはガンガン供給される。
新築物件の供給が抑制されれば、不動産価格も上がって、資産デフレの解消になるんじゃないかね。まあ、現在土地をもっていない人には不利な政策になるけど。
総力戦の時代に高まる累進税率|好書好日
- 作者: ケネス・シーヴ,デイヴィッド・スタサヴェージ,立木勝
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2018/06/09
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長期的な所得税率のデータを収集・分析した本らしい。
20世紀の総力戦の時代に入り、累進課税が導入された。しかし、1980年代以降の新自由主義の時代には、それが軽減されつつある。累進課税は総力戦体制の所産か。
特権的な富裕層に対する不公平感の増大が、累進税率強化の要因。ということは、今後、課税の再強化の動きが世界的に起きるようになるのかな。
街と生活の変化知る公共の財産|好書好日
- 作者: 藤井誠一郎
- 出版社/メーカー: コモンズ
- 発売日: 2018/06/06
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ごみ収集の現場の参与観察から、地方自治を考える本らしい。
頻繁に、決まったコースを通る清掃作業員は、もっとも街の変化を知っている人。そこから、知恵を引き出すこともできる。しかし、業務委託で、その財産が失われつつある。
竜宮城への通路で魂の安息所|好書好日
- 作者: 溝井裕一
- 出版社/メーカー: 勉誠出版
- 発売日: 2018/06/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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メモ。水族館を、古代の養魚池から現在まで追う本らしい。
海外の評価加わり、より豊かに|好書好日
- 作者: 中野明
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2018/04/13
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モースの来日は、腕足類の採取が契機だったのか。彼を中心とした、ボストンに日本美術を集めようとする人間の集り。あるいは、ヨーロッパへの流出など。
美術品は、たとえ国際関係が悪化していても、興味を持続させることができる、ソフトパワーの器である、と。しかし、それによって、ガンガン国外に流失して、肝心の日本で見られなくなるのは、それはそれで問題ありだと思うが。あと、やはり、継承してきた歴史も重要なわけで。
衝撃的なグローバル経済の実態|好書好日
- 作者: ジャン=バティスト・マレ,田中裕子
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2018/03/02
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中国のトマト加工業者の世界進出。イタリアやフランス産と産地偽装されているが、原料たるトマトは中国から送られてきて、缶に詰める工程だけがヨーロッパで行われる。さらに、その中国産トマトは、新疆地域の政治犯の強制収容所で生産されたものが多い。さらには、劣化した濃縮トマトの着色偽装の状況などが紹介されるらしい。
確かに、むき出しの「自由主義経済体制」と奴隷制は、相性が良いだろうなあ。グローバル化の流れの中で、新たな奴隷制があちこちで出現しているわけか。
独学で打ち立てたロケット理論|好書好日
- 作者: 的川泰宣
- 出版社/メーカー: 勉誠出版
- 発売日: 2017/11/30
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メモ。ロケットの祖の評伝。独学でここまでやっちゃうのが、本当にすごい。